今日は日直で病院に来ている。90歳男性が昨日からの発熱で救急外来を受診した。外科に3か月前まで入院した。けっこう長い経過で、当初は急性胆管炎で入院した。胆嚢摘出術後で乳頭切開術も受けていた。総胆管には結石再発はなかったらしい。抗菌薬投与で軽快した。その後、鼠径ヘルニアがあることがわかって、手術を受けた。術後に尿路感染症で発熱して治療を受け、何とか退院にこぎつけたようだ。
右肺にラ音を聴取したので、肺炎を疑ったが、胆道感染も尿路感染もありうる。胸部X線で右肺に浸潤影を認め、肺炎で間違いなかった。胆道感染と尿路感染は否定的であった。内科病棟が混んでいて、循環器科・神経内科病棟の空いているところに入院して治療を開始した。難聴はあるが、年齢の割には元気にしゃべっている。治ると思うが、90歳で前回入院の事情を考慮すると、別の病気が出てくることも考慮しておく必要がある。