なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

預った患者さんたち

2013年09月23日 | Weblog

 神経内科医が海外の学会に出かけている。病院の学会出張費では足りないので、以前の治験で得たお金で賄っているらしい。観光旅行も込みだろうが、面倒な治験のご褒美というものだろう。ただ神経内科医は一人なので、不在の間の入院患者の診療を頼まれることになる。病棟を共有している循環器科と内科に頼んでいったが、頼まれた循環器科医も先週末から学会(国内)で出張していた。

 循環器科病棟に入院している寝たきりの患者さん(パーキンソン病)はCV管理となっているが、CVラインも入りにくいらしい。現在大腿静脈から挿入されているが、挿入側の下肢に浮腫があるという。点滴自体は順調に入っている。反対側から入れ替えるか、内頸静脈か鎖骨下静脈から入れ替えることになるのだろうが、やっと入れたラインといわれると、自信がない。明日になれば、CV穿刺の得意な循環器科医が戻ってくるので、今日は点滴量を減らして経過をみることにした。

 内科病棟に入院している神経内科の患者さんも発熱が続いている。先週から抗菌薬が出ているが、効いていないようだ。この方もCVラインが入っている。胃瘻造設をしたが、処方薬を入れるだけになっていた。寝たきりで会話もできない方だった。痰が絡んで吸引を頻回に行っているが、酸素飽和度は室内気でも正常だった。誤嚥性肺炎ではない。血流感染としても、発熱が続いてラインを入れ替えたばかりだった。血液培養は陰性だった。尿路感染と思われたが、尿自体は肉眼的には混濁していない。感染管理としての定期の尿培養からは腸球菌が検出されていて、これは現在の抗菌薬が効かない。明日もう一度血液培養と尿培養と喀痰培養を提出してみよう。

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