なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

一晩に三名永眠されました

2013年09月05日 | Weblog

 昨夜は整形外科に若い先生が当直だった。肺癌・多発性肝転移で再入院していた79歳男性が、日中から下顎呼吸になっていて血圧も測定できなかった。家族にも今晩中に連絡が行くので、心の準備をしていて下さいと電話で伝えていた。前日に息子さんに会った時に、そろそろですかと逆に家族側から言われていた。帰る前に、今晩亡くなると思うので、死亡確認をお願いしますと整形外科の頼んでいた。この方は意外に早く午後7時半に亡くなった。ここまでは予想通りだった。

 ところが今日病院に来てみると、他にも患者さんが2名亡くなっていた。誤嚥性肺炎で先々月から入院していた87歳男性が、週末を乗り切れるかどうかと予想された。先月末に家族に会った時に、治癒退院の見込みはなく、入所していた施設は退所の手続きをしてもらってけっこうですと伝えていた。家族は、最期まで診ますと言われたことで、安心したと言っていた。この方は午前1時に亡くなった。

 さらに胃癌の82歳女性が亡くなっていた。1週間前に入院した基幹病院の腫瘍内科から、4日前に転院してきたばかりだった。転院時からすでに発語もなく、ベット上でまったく身動きもなく、ただ臥床して呼吸しているだけという状態だった。もうステロイドが短期間の効果を発揮する時期も過ぎていた。この方も週末かなと予想していたが、持たなかった。自宅で近医から往診したもらっていたが、入院するのであれば、もう少し早くがよかったと思う。2~3か月くらい一時的にでも良くすることができたかもしれない。この方は午前3時に亡くなった。

 それにしても同じ主治医の患者さんが一晩に3名亡くなるというのは、きわめてまれなことだろう。看取ってくれた整形外科医には申し訳なかった。

 

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