100歳男性が内科医院から心不全・貧血として紹介されてきた。2月中旬にショートステイで施設に入所したが、その際にインフルエンザに罹患した。そのまま自宅に帰された。その後から、夜間に発作性に呼吸困難になり、認知症+不穏も加わって介護が大変になったそうだ。主に長男夫婦が世話しているが、その兄弟も交代で手伝って世話をしていた。介護も限界(病状というより対応が)となり、内科医院を昨日受診した。心不全として著しくひどくなかったので、翌日の今日当院に紹介受診となった。
全体に浮腫はある。両側肺に胸水が軽度に貯留していた。貧血がHb6g/dlと目立ち、正球性だった。何かでたまたま受診した時の検査をみると、5年前がHb9g/dlで、昨年がHb8g/dlだった。消化管出血というより、骨髄自体の問題のようだ。おそらく骨髄異形成症候群ではないかと思われた。骨髄穿刺をするかどうか迷ったが、結局しないことにした。輸血を4単位(今日と明日)して、酸素吸入と利尿剤は経口で投与して経過をみることにした。4人部屋の最長老だが、寝たきりの80歳台の患者さんが入院しているので、その中では一番元気だ。