85歳女性が喘鳴で受診した。昨日の早朝に発熱で受診して。インフルエンザ迅速試験は陰性だったが、夫がインフルエンザだったので、まず間違いないと判断された。多発性脳梗塞で認知症があり、ほぼ寝たきりの方で、ラピアクタの点滴静注となった。
その後に喘鳴がひどくなって、今日受診した。もともと気管支喘息があって、肺炎で入院した時などに喘鳴が続いていた。夫は肺炎がないものの、著しい低酸素となって基幹病院呼吸器科に入院していた。ふだんは夫が献身的に世話をしていて、今日は息子が連れてきたが、仕事を休んで来ていた。外来で喘息の治療として、ネブライザーとデカドロン点滴静注をしたが、喘鳴は続き、入院とした。
少し前から皮疹で皮膚科外来に通院していたが、悪化しているという。見せてもらうと、全身に水疱性の発疹が広がっていた。類天疱瘡と思われる。皮膚科外来は大学からの出張で、火・水・木にしかないので、明日診てもらうことにした。この方に大量のステロイドが長期で入ると、感染症が心配だ。
病棟で指示を出していると、基幹病院呼吸器科の先生から電話が入った。入院した夫を引き取ってほしいという。酸素吸入を継続しているそうで、もともとのCOPDで普段から低酸素のようだ。内科の個室が一杯で、当直の時に診て紹介した循環器科医が診てくれることになった。地域医療連携室にいた時にFAXが入って、たまたまそれを見たらしい。もう一人、70歳女性の肺癌患者さんも引き取ってほしいとも言われているので、そちらは内科病棟で引き取ることにした。