インスリン注射をしている高齢者が2名、急な血糖コントロール不良で入院した。どちらも自己インスリン注射を20年以上している。血糖や食事量によって自分でインスリン量を2単位ほど調整していた。どちらも認知力が低下してきて、インスリンを一体何単位注射しているのか、わからなくなった。聞くたびに違う量を(それほど大きい差はないが)答える。片方の85歳男性は1日何回注射すればいいのかと聞いてくることもある。自宅で妻と二人暮らしで、妻はまだしっかりしているかと思っていたが、看護師さんの話ではそれなりに低下しているという。妻に単位数を確認してもらうのは難しくなった。インスリンのケースに単位数を書いて、ある程度の高血糖でよしとするしかない(低血糖を避けたいので)。もう一方の75歳男性はケアハウスに入所している。ケアハウスは食事と入浴のサービスだけなので、自分でがんばってもらうしかない。