なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

週明けの病棟

2015年03月16日 | Weblog

 土日には入院患者さんたちは落ち着いていたが、週明けの今日は調子が悪い。70歳代後半の男性は脳梗塞後遺症の嚥下障害で誤嚥性肺炎を繰り返し、高カロリー輸液を継続した後に胃瘻造設を行った。胃瘻からの注入前から肺炎をきたして、胃瘻は使用していなかった。しばらく喀痰吸引は多いものの、この患者さんとしては安定していた。今日発熱して、胸部X線で肺炎の陰影があり、何度目かの肺炎治療を開始した。

 昨日入院した慢性腎不全の80歳代後半の女性は、今朝見たときは顔色も良かったが、昼から嘔吐が続いた。昨年腎臓内科の外来で透析導入するかどうかの相談があり、透析はしないことになっていた。実際に週3回通院して維持透析を継続する状態ではなかった。その後も腎臓内科の外来に通院していたが、何しろ大学病院からの応援医師による週2回の外来なので、何かあれば常勤医で対応することになる。昨日の日曜日に動けなくなって救急搬入された。カルテを見て、透析しない方針の患者さんとわかった。両側胸水貯留が目立ち、今回入院すると、退院する見込みはない。

 緩和ケアで入院した多発性骨髄腫の80歳代後半の女性も、今日は酸素飽和度が低下して食事摂取できなくなった。この患者さんも退院の見込みはない入院だが、今月いっぱいは持たないかもしれない。

 岩田健太郎先生の「目からウロコ!外科医のための感染症のみかた、考え方」がamazonから届いた。講演のような書き方で読みやすい。これが本来の姿だと思う。岩田先生は才能があり過ぎて、新書などで他の分野のことまで書いている。さすがの岩田先生も専門でないことは、どうしてもピントが外れてしまうようで、才能の浪費のような気がする。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする