なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

研修医向けですが

2015年03月28日 | Weblog

 研修医向けの「レジデント」を、役立ちそうな特集の時だけ購入している。2012年8月号は「リウマチと間違えやすい疾患・似た疾患」。リウマチ性多発筋痛症やRS3PE症候群などもいいが、意外に変形性関節症の項が役に立つ。変形性関節症の骨変化と、それに関節リウマチが併発した場合や結晶性関節炎との鑑別などが載っている。X線像の鑑別はもう少し画像がほしいところだ。実は「月刊レジデントノート」は案外役に立たない。連載をまとめた単行本が出た時と興味のある別冊のみ購入している。 

 化膿性脊椎炎(腰椎)の77歳男性は、心エコー(経胸壁)で弁の疣贅はなかったが、細菌の血流への侵入路が不明だった。アルコール性肝障害はすでに肝硬変になっていると判断される。診療科としては整形外科の扱いになったが、抗菌薬の使用など内科でも継続してかかわることになる。

 昨日外科(血管外科)に60歳代男性が糖尿病性壊疽で入院した。糖尿病で市内の内科クリニックに通院していた。一昨年はHbA1cが6%台だったというが、入院時は8.7%だった。処方はジャヌビア50mgのみで、まだまだ処方は追加できる余地がある。入院後、抗菌薬投与で経過をみるが、足指の切断になるそうだ。手術が終わるまではインスリン強化療法にして、その後糖尿病薬のみにもっていく方針とした。肥満があり、入院による食事療法の遵守だけでも血糖が改善する見込みがある。最終的な処方は、ジャヌビア+メトグルコ+グルファストを想定している。

 今日、水上健先生の一般向け著書の最新刊「100歳まで生きる腸の強化書」を買ってきた。「腸ゆらしマッサージ」を中心に書いていて、たぶんこれまでの著書も内容は同じだと思う。外来で診ている患者さんはほとんどが高齢者なので、なかなか処方薬以外のアプローチは困難ではあるが。それにしても、便秘の治療は、酸化マグネシウム+刺激性下剤という雑な治療になっている。アミティーザもわずかしか使っていない。漢方薬をもう少し使ってみようかと思っていたくらいだ。

 

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