なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

糖尿病

2015年03月17日 | Weblog

 糖尿病(高血圧症・脂質異常症も)で外来に通院している74歳女性は予約日の今日受診した。最近頻尿があるという。今日の随時血糖は501mg/dlと高値だった。朝食後に栄養ドリンクを飲んで、ガムをかんでいた。HbA1cも10.0%で通常は7.3%くらいなので、2か月間で随分と上昇したことになる。この方は当院の看護師さんの母親で、いっしょに住んでいる。娘さんに検査結果をお話して入院とした。昼食前に血糖を再検すると350mg/dlだった。

 食欲は普通で、体重減少も腹痛もない(体重は同じ)。膵癌の腫瘍マーカー(CA19-9とCEA)は正常域で、腹部エコーでも異常なしだった。あまり病識がなく、特別糖尿病だからと食事に気を使っていないが、これまでは悪化してもHbA1cが8%くらいまでで、食事の話をしたり、処方を調節して7%台前半に戻っていた。今の処方は、ジャヌビア50mg・アマリール1mg・メトグルコ1000mg。尿蛋白は陰性。入院後、一時的にインスリン強化療法にして、できればBOTくらいに持っていきたい。

 先週紹介で受診した高血糖の27歳女性は、インスリン強化療法(12単位/日で開始)がちゃんとできていた。今日は昼食前血糖が254mg/dlだった。外注の検査が出て、抗GAD抗体は陰性で血中Cペプチドは2ng/ml(空腹時)と正常域だった。両親が糖尿病という遺伝を背景にして、2型糖尿病が早期に出現したと考えていいのだろうか。職場と相談して、来週ならば2週間くらい入院できるという。今日は血糖自己測定を覚えてもらった。強化療法は4単位ずつに増量して、ジャヌビア50mg内服を追加した。2週間の入院で糖毒性を解除できれば、インスリンは中止できるかもしれない。

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