外科に入院している患者さんの喀痰培養が提出されて、抗酸菌塗抹陽性と出た。個室管理になって、結核菌とMACのPCRが提出されて、いずれも陰性だった(培養も出ている)。結核ではないということで、個室管理が解かれた。
もっとも主治医は抗酸菌の検査を提出していない。当院の細菌検査室では一般細菌の喀痰培養が提出されると、全例抗酸菌も染色している。いつから始まったのか分からないが、呼吸器科医がいた頃に全例という指示が出たらしい。
通常の肺炎と思っていたら、結核菌が出たということはあるだろう。ただ数年に1回くらいの確率だろうか。年間数100例の喀痰培養が提出されるので、割に合わない。今回のように、たぶんMACやMAC以外の非結核性抗酸菌が検出される可能性がある。病棟が大騒ぎになって、個室管理になる。結果が出るまでの患者さんとスタッフのストレスもある。PCRの費用もかかる。検査室ではやるものと決まっているらしく、辞める気はない。