なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

何か組織片が出てきた

2015年04月17日 | Weblog

 4年前から腎細胞癌の経過観察となっている80歳代後半の男性は、発熱・血痰で入院していた。左肺の下背側に腫瘤様の陰影があり、転移が疑われた。先週末大量に喀血して呼吸困難になったが、高流量酸素投与と輸血でいったん病状は落ち着いていた。それが今日また喀血して、呼吸困難になった。病棟看護師さんが懸命に吸引して、咽喉頭の血液をうまく出してくれた。そのうち吸引チューブに吸い付いて凝血塊が出た。その後に、なにやら柔らかい白っぽい組織の塊が出てきた。病室で2名の看護師さんといっしょに何だこれはということになった。「組織が引けました」と言われたが、組織と言われても困る。ソフト食(ムース状のもの)は少し食べていたが、それは食物ではない。ホルマリンに入れて病理に提出した。

 もう一人のやはり夜間に両側誤嚥性肺炎で呼吸困難となった80歳代後半の男性は、肺炎自体は少しずつ軽快してきた。肺炎の治療は来週まで継続となるが、そろそろ末梢血管からの点滴が困難になった。CVカテーテルを挿入して高カロリー輸液を開始することにした。来週もう1回検査して、改善していれば経口摂取再開となるが、また誤嚥するかもしれない。

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