なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

COPD急性増悪(喘息合併)と心房粗細動

2017年06月01日 | Weblog

 80歳代後半の男性が、先週末に通院中の内科医院から肺炎で紹介された(救急搬入)。慢性閉塞性肺疾患(慢性肺気腫)で在宅酸素療法が導入されている。1週間前から食欲不振・呼吸困難が続いていると紹介状に記載されていた。

 抗菌薬と点滴を開始して、酸素飽和度は94%以上には上げないようにしていた。搬入時には目立たなかった喘鳴が入院後に聴取されて、数日ステロイド点滴静注を行った。喘鳴も改善して、炎症反応も改善した。

 心電図は搬入時には洞調律だったが、入院後にモニター上頻脈になっていた。RR間隔が整になったり不整になったりしている。心房細動か発作性上室性頻拍かわかりにくい。12誘導心電図で確認すると心房粗動で伝導比が変化していた。

 COPDの増悪(または喘息合併)でβブロッカーを投与していいのか、という問題になる。COPDであっても喘息発作様の喘鳴があると、気管支喘息ではないから大丈夫とはいえない。ワソランを静注してみると、心拍数は少し下がった。ツロブテロールテープを使用していたが、すぐにはがした。今日も頻脈になったり治まったりを繰り返して、何とか洞調律に戻った。ICS/LABAも(LABAが)まずいのかもしれないが、継続して様子をみることにした。降圧薬はアムロジピンをジルチアゼムRに変えてみた。

 

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