今日は日直で病院に出ている。山で動けなくなった40歳代男性が、災害救助ヘリで当院に搬入されることになった。意識レベル低下ということだったが、来てみると意識清明だった。両下肢も動くという。
昨日は山のペンションに登山仲間と泊まって、登り始めて30分くらいしてからというので、登山そのものの影響は考えにくい。普通に胸部X線・心電図・血液検査を行ったが、有意な異常はなかった。
数時間して登山仲間が病院に到着した。顔面蒼白となり、目の焦点が定まらず泳いでいたという。この方は降圧薬を2種類飲んでいる。ただし、薬の現物も薬手帳もなく、薬の名前も覚えていないそうだ。一時的に血圧が下がったための症状だったのか、確定はできない。
点滴して4時間くらい経過をみていたが、起き上がっても大丈夫で、仲間と一緒に帰って行った。あとで消防本部から問い合わせの連絡があり、帰宅したことを伝えた。へりを1回飛ばすと、いくらかかるのだろうか。
90歳代前半の男性が、食欲不振で受診した。この方は、3月に内科医院から体調不良で紹介になっていた。左肺癌があり、腹部大動脈瘤もあった。自宅で経過をみて、体調が悪化する時に入院の方針となっていた。
前回のCTと比べると、胸水貯留があり、癌性胸膜炎になっているようだ。家族としては予後不良はわかっているので、とにかく病院で預ってくれればいいという。ステロイドを入れてみたいが、糖尿病があって血糖コントロールは良くないので、入れにくい。入院で点滴して経過をみることにした。