昨日の当直医(大学病院外科から日当直のバイト)が、今日の早朝に悪寒・高熱の75歳男性の救急搬入を受けた。
大学に戻るのでその後は、当院の外科常勤医が引き継いだ。さらに内科に相談されて、内科の若い先生が対応した。
朝6時に起床してトイレに行った。トイレで用を済ませて(排尿)、トイレから出た時に身体が震えたそうだ(悪寒戦慄?)。当院に救急搬入となって、新型コロナウイルスの抗原定性検査やインフルエンザ迅速試験を受けるころに、震えは治まった。高熱(39℃)の体温が上がりきったということなのだろう。検査はいずれも陰性。接触歴はなく、当地域ではコロナは出ていない。
頭痛・胸痛・腹痛・四肢痛はなかった。通常の血液・尿検査、さらに熱源検索で胸腹部CTが行われた。白血球5200(好中球87.9%)・CRP4.3という結果だった。尿混濁はなかった。肝機能検査もほぼ正常域だった。
CTで右内頚静脈が拡張していてエコーでも確認したが、瘤状ではなく、壁肥厚もなかった。前立腺肥大があるが、血清PSAは正常域で急性細菌性前立腺炎とはいえなかった(症状もない)。
相談されたので、血液培養2セットと心エコー(経胸壁)を行ってもらった。心エコーに有意な異常はなかった(疣贅なし)。
まだ初日なので、不明熱ではなく、原因不明な熱になる。入院してセフトリアキソン点滴静注で培養待ちかなと思ったが、患者さんは案外元気で、外来治療を希望された。
レボフロキサシン内服で明後日(明日は文化の日)に再受診してもらうことになった。何らかの細菌感染だと思うが、一体何だろうか。
今日これから、新型コロナウイルスに罹患した、有料老人ホームに入所している高齢者が2名当院の感染病棟に入院する予定だ。介護度がわからないが、これまでのようなADL自立は望めない。院長に受けていいか確認してから受けることにした。