なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

IPMN

2020年11月09日 | Weblog

 膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papillary mucinous neoplasm:IPMN)で経過をみていた89歳女性。

 胆・膵疾患で高名な病院に紹介して、しばらく経過観察となっていた。遠方で通院も大変なのと、高齢で癌化しても手術の適応がないので、当院に戻されていた。当初は特徴的な画像を呈していた。

 肺炎で入院する時に胸腹部CTで見ていたので、腫瘤がしだいに増大しているのはわかっていた。腹部症状がないので、そのまま経過をみるだけだった。

 先月、急激な腹痛で夜間に救急外来を受診した。当直だった外科医が対応して、入院にした。当初はIPMNが膵癌となって症状を呈したと判断された。(造影ではないのでわかりにくいが)

 その後、腸管の虚血性疾患(非閉塞性腸管虚血NOMIなど)が疑わしかったが、手術適応はなく、保存的に治療されていた。年齢からあっという間に病状が悪化するかと思われたが、不思議なくらい持ちこたえている。

 

 土曜日は内科系の日直をしていたが、受診がまったくなかった。コロナで受診控えはあるが、救急搬入も1例もなかったのは、偶然だと思うが変な気がした(前回の日直の時に3名続けて入院した分の埋め合わせ?)。

 土曜日の夕方は感染症学会のICD講習会をwebで聴いて、そのまま病院に泊まって、日曜日は内科学会教育講演会をwebで聴いた。聴講するだけの当方としては、学会はwebで充分だと思う。

 

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