肺癌で7月から入院してた87歳女性が亡くなった。肺癌診断時から肝転移・脳転移・肺内転移があった。
施設に入所していたので、できるだ施設で過ごして、施設でみられなくなったら入院とされていた。病状がわかって、施設の嘱託医が施設に置くのをいやがったのか、結局1か月後に入院してきた。
病状からそうは持たないだろうと思われたが、4か月以上持ちこたえた。脳転移からのけいれん発作が起きて、イーケプラが効かなかったが、ビムパットを使用するとぴたっと治まった。初めてビムパットで治療した患者さんになった。(正確には、神経内科に入院した膠芽腫の患者さんのけいれんで1回使用した)
娘さんが来ていて、この患者さんの夫が一昨日亡くなったという話が出た。父親が母親を連れて行ったのでしょう、という。夫というのは、循環器科に時々入院していて名前は見覚えのある患者さんだった。1週間の入院で亡くなっていた。
心筋梗塞の既往があり、PCIを受けていた。今回はBNPが3790・トロポニンIが18296(CK-MB・AST・LDHも上昇)を著明な高値を呈していた。心電図ではV1-3 に異常Q波(陳旧性)があり、新たにV5-6でST低下があった。NSTEMI?と判断されていた。
この夫も左肺癌があり、年艇的に経過観察のみになっていた。今回の直接的な病状悪化の原因にはならなかっただろう。
夫婦がお互いに相手が亡くなったことを知らなかったことになる。同じ葬儀社に依頼するので、連絡を受ける葬儀社も驚くことだろう。