「ドローン戦争は民間人を殺し、テロを煽る」という標題の、
『世界』2月号のインタビューは刺激的だ。 須山敦行
ここで出会う「用語・表現」は、実態を暴き出すものだ。
以下の言葉が何を語っているか、想像してみて下さい。
そして、興味を抱いたら、是非一読を勧めます。
・「窮極の『覗き魔』」
・「ファンサイズド・テロリスト」 (「一口サイズのテロリスト」)
・「伸びる前に、草刈り」
・「マルチタスク」、「タスクの完了」
・「怯えた動物を壁ぎわ追い詰めるな。死に物狂いで反撃されるから」
・「白い服を着ていれば誰でもいい」
・「人を殺す責任は分割され、自分たちの行為に全責任を負っていると感じる者は誰もいない」
・「ラムシュタイン基地で働く人々はみな、ここを通過するすべての信号に責任がある」
さらに、こんな部分は
「ゴンザレス:
ビデオゲームに熱中して育ったそうですね。ビデオゲームから戦争へ、という影響について話してください。
ハース:
この分野の人材募集でゲーマーが第一ターゲットになるのは、マルチタスクをこなす能力のためです。多くのタスクを無意識のうちに、反射的にこなすことができ、それについていちいち考えたりしません。この任務には、それが最も重要な能力なのです。でも、多くの部分は慣れによるものです……画面に映るものをみて、それを殺し、その後は何事もなかったかのように、さっさと別のことに頭を切り替える。タスクを一つ完了しただけなのです。」
「実際に攻撃を遂行する過程には、多数の人たちがかかわっています。パイロットは引き金を引き、画像解析官は標的を選び出し、そして意思決定を下す人がいる。みんなで一つのシステムを形成しているのです。
つまり、人を殺す責任は分割され、自分たちの行為に全責任を負っていると感じる者は誰もいない。」
「このシステムが機能するために働く人間はひとり残らず結果に責任があります。」