『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

小岩の『世界』2月例会はzoomでのオンライン開催、3名で。

2021-02-20 14:01:43 | 日記
 2月18日(木)、午後7時から、小岩の『世界』を読む会・2月例会がzoomでのオンライン開催で行われました。体調不良の方が重なり、参加者は3名というコンパクトな会になりましたが、zoomの威力はなかなかで、中身は充実、11時を超えて、「おお、もうこんな時間だ」という4時間になんなんという会でした。
 
 特集1の「大絶滅の時代」の論稿は、『世界』では珍しい自然科学系のもので面白いという感想でした。参加者の実は理科系という方のお陰で、これらの論稿にある考察は珍しいものではなく、DNAの発見以後の教育では一般に伝えられている説ではないかということでした。果たして、日本の高等教育を受けた若者世代は、この認識に立っているだろうか? スウェーデンのグレタと日本の若者の動きを比べると疑問がわきますが。
 進化のメカニズムが遺伝子などでのコピーのミスが原因になっての変化、それが多様性を生むという話。「ミス」の効能というか、平板な進歩概念、目的論てきな思考が、反省させられました。
 コロナ禍を経た世界が、次の新しい状態に進むのかについて、ITなど技術的な革新ということはあっても大量消費や利便性の追求、欲望の拡大については「戻りたがる」という人間の性がものを言うのではないかという、ちょっと暗い見通しも。日本の「真ん中世代」において、大都市を捨てて、地産地消や定常経済などを思考する動きも確かなものとして出ているよ、という指摘も。三宅さんの「自由と平等のサピエンス史」について、社会科学系の筆者が書いている内容の中には、理科系から見ると論理に無理がある部分が指摘されたのも面白く思いました。
 一つの論稿を読む場合にも、読者の知的志向の多様性がより深い読み方を拓くというように、いろんな意味で「多様性」は大切なことで、『世界』を読む会も、「多様性」を担保する場でもあるのかな、などと。
 
 次回は、zoomでなくて、生(なま)の会の予定です。
 
 なお、今回の小岩の2月例会zoomでのオンライン開催の連絡メールを、2月25日(木)予定と間違って送ってしまった事情で、25日にも、zoomでのオンライン開催をする予定です。不完全な集まりになるでしょうが、zoomでのオンライン開催のお試し参加をどうぞ。希望の方は、連絡いただければご案内します。
 
 今回の共通テーマは、
特集1 大絶滅の時代
  ○「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」   五箇公一
  ○「生物多様性条約」              道家哲平
  ○「人新世の夜明け」       アンドリュー・レブキン
 特集2 阿波根昌鴻
  ○「ガラクタの山を証すること」         榎本 空
                 でした。
 
 2月号のお薦め
  ■ 大塩 ・「オーストラリア・アフガン派遣部隊の戦争犯罪とその衝撃」
                           杉田弘也
       ・「韓国検察改革の制度化とその代償」  堀山明子
       ・「言論統制を進める台湾・蔡英文政権」 本田善彦
  ■ 櫻井 ・「2050年、カーボンゼロ社会は可能だ」
                           小西雅子
  ■ 須山 ・「廃炉への現実的道筋を提起する」   筒井哲郎
            でした。
 
 ◎ 小岩の『世界』を読む会、3月例会 の予定
  ●日 時 3月18日(木) 午後7時
  ●場 所 南小岩8丁目21の8
          小岩駅から徒歩約3分
  ●持ち物 雑誌『世界』3月号
  ○共通テーマ
   ・「新たな公害の世紀」            上田昌文
   ・「プラスチック依存社会からの脱却」     高田秀重
   ・「不戦の琉球弧へのイマジン」        星川 淳
   ・「日米一体の巨大軍事基地」         前田哲男
  ● 連絡先 須山
            suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
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練馬の『世界』2月例会は、新しい方を迎えて7名で。

2021-02-20 13:12:50 | 日記
 2月18日(木)、午後1時から、練馬の『世界』を読む会・2月例会が行われました。
 今月も新しい参加者がありました。なんと、2月号の「読者談話室」への「『世界』を読む会のすすめ」を読んで、blogで予定を調べての参加ということでした。2か月続けて、「読者談話室」への投稿のお陰で参加する方がありました。感激! お父さんの代からの『世界』の読者ということで、大先輩格ということです。
 
 「生物多様性とは何か」と「自由と平等のサピエンス史」の2本は、生物学的、地球史、人類史的な見方が刺激的で新鮮で、皆さん大いに思考が開拓された印象でした。
 人間は、利便性・効率性という目先の利益で動く近視眼的な見方で動いているな、それで地球に大きなダメージを与えてしまっている迷惑な奴だということに目が開かれました。
 地産地消とか緩やかなネットワークとか、コロナ後に世界をどういう方向に持って行くべきか、明日の世界を描く課題に迫られていると。
 三つのキョウドウがあるが(共同〔コミュニティ〕、協働〔コラボレーション〕、協同〔アソシエーション〕)、三つ目の協同〔アソシエーション〕が注目されるとか(そうだったっけ?)、資本主義はどうするのか、大きな話をする時なのですね。
 「阿波根昌鴻」の方は、伊江島の「わびあいの里」を訪ねて阿波根さんや謝花悦子さんに会ったという参加者もありましたが、本土ではあまり知られていない大事な人物、歴史だなと思いました。
 その他の話題の時も、これらの話題の時も、NHKなどの報道を巡っての意見になると活発で話題がすぐそちらへ流れるという場面を繰り返しましたが、3月号は「NHK」をテーマに選びました。
 
 今月のテーマ
 ・「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」  五箇公一
 ・「自由と平等のサピエンス史」        三宅芳夫
 ・「記録の交差から始まる沖縄」        新城郁夫
    でした。
 
 2月号のお勧めは、
 ● 青木 ・「国会論議を侮ってはいけない」
                    荻上チキ×上西充子
 ● 西  ・「「ケアする民主主義」とは」    牟田和恵
              でした。
 
 ◎ 練馬の『世界』を読む会、3月例会 の予定
  ●日 時 3月18日(木) 午後1時10分~4時
  ●場 所 光が丘区民センターF会議室(5F和室から変更しました!)
  (地下鉄大江戸線「光が丘駅」下車 改札を出て、案内表示に従ってエレベーターに乗って5階)
  ●持ち物 雑誌『世界』3月号
  ○共通テーマ
   ・「NHKは再び政治権力に屈するのか」  長井 暁
   ・「新たな公害の世紀」          上田昌文
   ・「日米一体の巨大軍事基地」       前田哲男
  ● 連絡先 須山
           suyaman51@mail.goo.ne.jp 
 
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富岡の『世界』・2月例会は8名で!

2021-02-19 19:12:42 | 日記
 2月17日(水)、富岡の『世界』を読む会・2月例会が8名の参加で行われました。
 「寒い」という認識が行き渡って、皆さん膝掛けなど外にいるときより重装備で参加です。相当期限が過ぎている?ホッカイロが配られてありがたかったです。
 窓際の太陽の日が当たる所が当たり席です。
 「寒さ」の厳しさに負けない、「議論」の熱さでした。
 
 第1テーマの「大絶滅の時代」は、五箇さんの文章に共感する発言が圧倒的でした。そして、関連して斎藤幸平の『人新世の「資本論」』への共感が、月例会毎に広まっていく感じで、わずかな間にパンデミック、地球温暖化、格差の拡大などから、大きな認識変革の時代の到来に遭遇しているのかなという感じでした。生物学者、人類学者など自然科学系の大きな思考と社会認識とが一つになるような。その認識を大きく手助けする五箇さんの文章でした。「脆弱な裸のサル」が地球の歴史の中ではほんの短い期間に大絶滅をもたらそうとしている構図が描けました。
 そんな局面で、領土だ安全保障だ核武装だと言っているのは、全く本末転倒。
 第2テーマの「阿波根昌鴻」ですが、阿波根昌鴻さんのことは知らなかったという人が多く、その非暴力主義、宗教的な節操の高さ、思想の気高さに一様に感心したものの、どうして今、阿波根昌鴻特集なのかがいまいちピントは来ない内容ではという声も。編集部からの阿波根昌鴻さんの説明の文章が欲しかったと。
 
・今月のテーマは
 Ⅰ 特集1 大絶滅の時代
  ・「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」  五箇公一
  ・「生物多様性条約」             道家哲平
 Ⅱ 特集2 阿波根昌鴻
  ・「ガラクタの山を証すること」        榎本 空
      でした。
 ・2月号のお勧めは
 ■郡山 ・「廃炉への現実的道筋を提起する」   筒井哲郎
      でした。
 
◎ 富岡の雑誌『世界』を読む会、3月例会 の予定
 ●日 時 2月17日(水)
 ●場 所 吉井町西部コミュニティセンター
        吉井町長根174-6
 ●時 間 午前9時半
 ●持ち物 雑誌『世界』3月号  防寒具 
 ○共通テーマ
  Ⅰ メディア論
   ・「NHKは再び政治権力に屈するのか」   長井 暁
   ・「メディア批評 第159回」       神保太郎
  Ⅱ 核兵器禁止問題
   ・「バイデンが直面する「核の多次元方程式」」 太田昌克
   ・「核兵器の終わりが始まった」  川崎 哲(12月号)
       です。 
 
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小岩の『世界』2月例会はzoomでのオンライン開催に。

2021-02-16 09:47:48 | 日記
 緊急事態宣言の延長で、小岩の『世界』2月例会も、zoomでのオンライン開催とします。
 参加ご希望の方は、連絡下さい。
 全国どこからでも参加出来ます!
 
◎ 小岩の『世界』を読む会、2月例会 の予定
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ●日 時 2月18日(木) 午後7時
 ※ zoomでのオンライン開催
 ●持ち物 雑誌『世界』2月号
 ○共通テーマ
   特集1 大絶滅の時代
   ・「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」五箇公一
   ・「生物多様性条約」           道家哲平
   ・「人新世の夜明け」    アンドリュー・レブキン
   特集2 阿波根昌鴻
   ・「ガラクタの山を証すること」      榎本 空
 ● 連絡先 須山
            suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
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東久留米の2月例会もzoomでのオンライン開催でした!

2021-02-12 12:36:06 | 日記
 緊急事態宣言の延長で会場が使えなくなり、東久留米の『世界』を読む会・2月例会は、zoomでのオンライン開催となりました。
 メールで案内をしたものの、果たして何人がネット環境があって参加できるだろうか? 結果、4名の参加となりました。もう1名参加しようとしたのですが、マイクがうまく動かず断念となりました。東久留米としては初めてのネット開催でしたが、人数は少なくなりましたが、何とか実行することができました。
 次回(3月)は会場が使えると思うのですが、今後もネット開催ということもあるかと思いますので、この際、準備、チャレンジをしていただけたらと思います。
 こちらもIT関係は不案内ですが、出来るだけ協力しますので、接続について連絡して下さい。一応、いつでもこちらからzoomのテストが出来る状態です。ネットで私と対面できますよ?
 寒い時期ですので、家に居るままで参加出来るのはそれなりに快適なことでした。
 途中で奥方がお茶を淹れて下さっている様子などが画面に映るアットホーム・在宅ワーク的な雰囲気が味わえました。うらやましい。
 中身ですが、
 五箇公一「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」は、どなたにも好評で、図を含む分かりやすい叙述で、考えが整理しやすかったということでした。人間の都合による自己中心的な振る舞いが地球の危機を招来していることが理解できました。五箇さんは、時々テレビに出る長髪にサングラス、黒シャツのロックミュージシャン風の人です。見かけによらず地球に優しい、説明の仕方も易しい人なのですね、というのは私の感想。
 地球史的なスパンの話で、『はじめ人間・ギャートルズ』が登場して笑いました。
 ここでは「生物多様性」ですが、景観の多様性、人間の多様性など、地方毎の多様性、「多様性」はキーワードですね。気候危機、パンデミックは、生物学者や人類学者が大きな示唆を与える状況なのが面白いと思います。なにか、世界に対する見方が大きなスケールの思考を促しているような。そんな状況なので、斎藤幸平『人新世の「資本論」』が新書大賞を受賞するようなことになるのでしょうね。
 五箇さんは、地産地消、里山資本主義的な具体的な方向を見ているようですが、同じ特集の三宅芳夫「自由と平等のサピエンス史」では、斎藤幸平と同意見で資本主義の放棄を主張しています。
 次に荻上チキ×上西充子の対談「国会論議を侮ってはいけない」では、ニュース番組のあり方など、7時と9時のNHKニュースに、競う形で民放はニュース対決をした方がいいのでは、という意見などがありました。新聞も国会の中身を伝える点で不十分だと。題名が「国会論議を侮ってはいけない」なのに、国会論議の中身について何も言っていないという批判がありました。確かに。
 小西雅子「2050年、カーボンゼロ社会は可能だ」は、見通しが楽観的過ぎないかという声。日本は、この問題に対して意識が甘いな、ということでした。また、水素、特にグリーン水素が決め手のように言っていますが、小澤祥司『「水素社会」はなぜ問題か』(岩波ブックレット、2015年)では、水素の製造は高温ガス炉という原子炉を使用するもので(「国が描く高温ガス炉を中心とした「水素エネルギー社会」の将来像は、各都市がそれぞれ高温ガス炉を持ち、そこから水素を得て、その水素を自動車燃料、水素発電などに必要に応じて使うというものだ。」)、水素は製造、貯蔵、運搬の全てで非効率で大量の電力を消費するとして、それよりも「ポスト車社会」を考える根本思考が必要だ、と言っています。水素については、学ぶべきことが沢山ありそうです。
 4名でしたが、このように、色々考えを交流できました。
 
 
 今回の共通テーマは、
  ○ 「生物多様性とは何か、なぜ重要なのか?」五箇公一
  ○ 「国会論議を侮ってはいけない」 荻上チキ×上西充子
  ○ 「2050年、カーボンゼロ社会は可能だ」 小西雅子
           でした。
 
  その他のお薦めは、以下のモノでした。
  ● 須山 「自由と平等のサピエンス史」    三宅芳夫
       「廃炉への現実的道筋を提起する」   筒井哲郎
  ● 髙木 「グラビア The human planet」J.スタインメッツ
      でした。
 
 ◎ 東久留米の『世界』を読む会、3月例会のお知らせ
  ●日 時 3月10日(水) 午後6時
  ●場 所 市民プラザ会議室(市役所1階)
  ●持ち物 雑誌『世界』3月号
  ○共通テーマ
  ・「新たな公害の世紀」         上田昌文
  ・「生態系とヒトを蝕み続ける農薬」   岡田幹治
  ・「日米一体の巨大軍事基地」      前田哲男
  ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
  ● 連絡先 須山
            suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
 
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