『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

zoom『世界』を読む会、7月例会、7名で。

2021-07-31 20:51:39 | 日記
zoom『世界』を読む会・7月例会の報告
 
 月末の金曜日、30日、zoomの『世界』を読む会・7月例会が行われました。
 参加は7名でした。
 
 第一テーマは、井田徹治「気候難民の世紀」。副題に「国際社会の新たな課題」とあるように、今、このような新しい課題に直面してきている、ということ。気候変動という事態は大分明らかになってきている。そして、難民問題が今までにない規模で大きな問題になっている。難民というと、政治難民などが考えられてきたが、こらからは「気候難民」「環境難民」が大きな課題になるぞ、ということ。一二億人が居住地を追われる可能性がある。
 難民問題に最も冷たい日本だが、日本では難民問題は経済問題として捉えているが、人権問題として捉えることが欠けている。気候変動対策も経済的な問題の視点ばかりで、自らの危機としての対応がない。などなど、政府も国民も大きな意識変革が必要だ、と思いました。
 
 第二テーマは、会田弘継「アメリカ白人社会の格差と病」。書評欄だが、内容が興味深く鋭い。『世界』の書評欄は毎号なかなかな内容だ。
 トランプ支持者が、愚かな人種主義者だという認識を批判して、産業構造の変化の中での没落する白人中間層の絶望感からの動きだと見なければ、ということ。アメリカは、高学歴世界と低学歴世界に分かれる「階級社会」化している。深刻な状況に陥っている。紹介されている本の中で、『絶望死 労働者階級の命を奪う「病」』朝日新聞社を、図書館で手に入れたり、購入している方が何人かいて、内容を紹介して下さったが、とてもリアルで良い本だということでした。深刻化する格差社会の問題は、日本もその後を追っているようで、我がことだと。また、同じ状況の中で、アメリカのようには進まないポルトガルなどの行き方というものもある、など、様々な角度から話し合いました。
 
 来月は、8月27日(金)・7時からです。
 テーマ担当者を決めました。テーマが決まり次第追ってお知らせします。
 
 
○ 今月のテーマ
 ・「気候難民の世紀」          井田徹治
 ・「アメリカ白人社会の格差と病」    会田弘継
     でした。
 
◎ ZOOMの『世界』を読む会、8月例会 の予定
  ●日 時 8月27日(金) 午後7時~9時半
   ※ 月末の金曜を定例とします。
  ○共通テーマ
    未定
    決定次第、お知らせします。
  ○参加ご希望の方は連絡下さい。案内を差し上げます。
  ● 連絡先 須山
           suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
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小岩の『世界』7月例会はzoomで、4名で。

2021-07-22 19:40:52 | 日記
 小岩の『世界』7月例会の報告
 
 7月21日(水)、午後7時スタートで、小岩の『世界』7月例会が、zoomのオンライン開催されました。(1月以来7ヶ月連続です)。参加は4名でした。
 例によって、じっくり、ゆっくり、話したい放題で進行しました。
 
 第一、第二テーマのスマホ社会の問題では、次のような感想が、自分の頭に残りました。(内容の報告ができないので、頭に残った感想で報告に代えます)
 ・「人に聞く」というふうに人と接することがなくなる(減る)なあ。
 ・「本を読む」のも減るが、それはちょっと問題があるな。
 ・「知識」というものの価値、位置付けが、変わるのだな。
 ・「記憶」よりも、「記憶の操作」や「構造化」の力が重要になるとすれば、いいことだな。
 ・感心が狭まり、自分が好きなものを見ることから、分断が深まるのは危険だな。
  「前からやっていること」だよ、という指摘から、「そうか、ネットに限らず、普通にありがちなこと」だな、と自戒を込めて振り返りました。
 ・依存症を生む、ということに関して、「使い方」、「リテラシー」、「規制」などがどう進めるかが課題になるのだな。
 ・4月号の小倉論文の三つの原則じゃないか、とあったので、振り返ってみると、
  ①技術の公開性、②匿名の権利、③通信の秘密の権利、という三原則でした。
 ・肉体労働は機械に、知的労働はコンピュータに、人間に残されるのは感情労働になる。
接客業(人に親切に接する)のが人間に残された仕事、ふーむ。
 
 第三テーマの「クオータの取扱説明書」をめぐっては
 ・クオータ制について、これは「普通選挙の否定」で、プロレタリア独裁に似通ったことなんだよ(過渡期的な対応)、という頭の回転数がかき乱されるような話もありました。
 
 ・ブレインストーミング、量子暗号、ブロックチェーン、スウィフト、など、私の頭にない用語が飛び交うという小岩らしい会話がありまして、
 「お金はなくなる」、10年後にはデジタル通貨に変わるんだよ、という大地が揺れ動くような話で終わりの時間を迎えました。
 
 例によって、家に帰らなくてもいい在宅ネットzoom開催で、終了時刻は11時半、今日の内に終わって良かったです。
 
 8月もコロナが良い方へ向かうとは思えないという観測で、8か月連続zoom開催とします。
 
 今回の共通テーマは、
  ○「便利な端末が私たちにしていること」     橋元良明
  ○「スマホ社会はなぜ生きにくいか」       徳田雄洋
  ○「クオータの取扱説明書」           三浦まり
                 でした。
 7月号のお薦めは
  ■ 片山 ・「インドのパンデミック」  アルンダティ・ロイ  
  ■ 大塩 ・「メディア批評 第163回」     神保太郎
       ・「泰緬鉄道で交錯した人生」 ガバン・マコーマック
  ■ 櫻井 ・「アメリカ白人社会の格差と病」    会田弘継
            でした。
 
 ◎ 小岩の『世界』を読む会、8月例会 の予定
  ●日 時 8月26日(水) 午後7時
  ●zoomによる、オンライン開催
   参加希望の方は連絡して下さい。案内を送ります。
  ●持ち物 雑誌『世界』8月号
  ○共通テーマ
   ・「危機のなかのミャンマー」          根本 敬
   ・「縮減に向かう世界人口」           原 俊彦
   ・「個人通報制度が変えるこの国の人権状況」  浅倉むつ子
  ● 連絡先 須山
            suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
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東久留米の『世界』・昼の部、7月例会、5名で。

2021-07-22 19:25:46 | 日記
 東久留米の『世界』昼の部、7月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会、昼の部の7月例会が、21日(水)、4時から、生涯学習センター集会学習室2で行なわれました。
 猛暑の中、5名の方が参加して下さいました。
 
 テーマに即して、中身の濃い討議を、熱く、かつ和やかに展開しました。
 内容を整理する力がないので、頭に強く残ったことを、報告します。
 
 三浦まり「クオータの取扱説明書」についての議論の中で、東久留米市の男女参画事業に何人もの職員が担当としていて、年間4,000万円近い予算が充てられているという報告がありました。
 ムムム、一体どんなことをやっているのか。私にはまるで見えていない。私は特別盲目なのか。
 悔しいから、東久留米市のホームページを覗いてみました。「あるある」
 男女共同参画都市宣言、男女参画都市宣言20周年記念授業、(20年もやっているのか?)、東久留米市男女平等推進市民会議、東久留米第3次男女平等基本計画、男女平等推進センター、沿線3市男女共同参画連携事業、ひがしくるめハナサクbiz、男女共同参画情報誌「ときめき」、男女平等・共同参画に関するアンケート調査。
 確かに、4,000万円使っている気がします。そして、私に何も響かない。こういうのって、どう考えればいいの?
 というわけで、『世界』の論稿の勉強から、「私はこうすべきだ」ということが具体的に見えるといいな、と思いました。
 三浦まり氏は、「■「知る」という最大の処方箋」と言っているので、とりあえず、『世界』を読んで、クオータ制は世界の三分の二の国で実施されている、と知ることはできましたが。
 
 それから、「国粋主義に沈む大相撲」は、白鵬の張り手とかち上げ(エルボー)はやめてほしいですが、相撲を世界の人が楽しむものにしてほしいし、国粋主義の色を付けるのは困ったことだと思いました。
今回の共通テーマは、
  ○ 「スマホとデジタル全体主義」        百木 漠
  ○ 「クオータの取扱説明書」          三浦まり
  ○ 「国粋主義に沈む大相撲」     和田靜香×星野智幸
           でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)8月例会のお知らせ
  ●日 時 8月18日(水) 午後4時
  ●場 所 生涯学習センター集会学習室3
  ●持ち物 雑誌『世界』8月号
  ○共通テーマ
  ・「カーボンプライシング」          有村俊秀
  ・「ゼロ成長経済と資本主義」        小野塚知二
  ・「なぜ彼は加害者になったのか」       千葉紀和
  ・「それは日本軍の人体実験だったのか?」   倉沢愛子
  ※ 第3水曜が定例です。ご承知ください。
  ● 連絡先 須山
            suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
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富岡の『世界』を読む会・7月例会、6名で。

2021-07-22 17:44:01 | 日記
富岡『世界』を読む会・7月例会の報告
(郡山さんから)
1. 月日:7月21日(水)9.30-12.30
2. 場所:高崎市吉井町西部コミュニティ・センター
3. 参加 6人
4. 内容
(1)特集1 スマホとヒトと民主主義
 課題論文:主−百木漠『スマホとデジタル全体主義』 従−特集のその他論文
① スマホに象徴されるデジタル技術を駆使し謳歌する現代社会を、いま世界で活躍する思想家たちの言説を踏まえたうえ、「デジタル全体主義」と総括している。そこでは、人工知能とデータベースの組み合わせで人生の選択の「最適解」を示してくれる。ある人は、「そんなの気持ち悪い」と言い、別の人は、「相談するぐらい」=参考にするぐらいなら問題ない、と言った。
② 「自分で見たこと」を信じることなく、「スマホ画面の情報のみ」を真実として信じるような傾向がある、との指摘があった。
③ ハラリのいう「巫女AIが告げる.未来」「近代の『人間主義』からポスト近代の『データ主義』への大転換」は説得的だ、との意見。
④ デジタル化の最先端を走る中国社会を「多幸感に満ちた『お行儀のいい監視社会』」との指摘に注目し、絶対的な飢餓や貧困から脱出した中国の多くの人びとが、そのことを肯定的に受容しているのではないか、との意見が出された。一方、中国が極度の監視社会になったことの理由を問う意見も出された。
⑤ 「全体主義」を「人間の自発性と複数性を破壊しょうとする支配体制」と定義しているが、「自発性」「複数性」の理解が難しい。「自発性」とは、著者の説明に加え「自己決定」「自己主張」「自由権」「自主性」「主体性」などと読み替えながらも理解に苦しんだ。「複数性」はなお難関で、「多様性」「関係性」「社会性」などと読み替えてなお、理解から遠ざかった感じ。『世界』論文は難しい。
⑥ その他の論文の中では、内海裕美『デジタル端末と子どもたち』が話題に上った。スマホ普及・依存によって「愛着形成の阻害」「言葉の発達の阻害」「身体発達への悪影響」へと進んでいくことが警告されている。ゾッとするような感覚。
⑦ 「ところで皆さんはスマホを手放せますか?」。参加者6人のうちスマホ利用者は5人。スマホは既に、必需品として生活に張り付いている。「スマホのない生活には戻れないと思う」。未使用者の一人は「PCがあればスマホは不必要」。
 
(2)特集2 さらば、オトコ政治
課題論文:主−山下泰子『女性の権利を国際基準に』 従−特集のその他論文
① ほぼ全員が「女性差別撤廃条約」の中身について、この論文ではじめて知った、とのこと。
② 一般に、国際条約の認知度は低く、国内政治への実効性が弱い、との指摘があった。とりわけ、ILO条約や子供人権条約については、政府のサボタージュが目立つ。
③ この論文については、女性差別撤廃条約についての政府の不作為に対して、筆者の恨み・つらみの気持ちが爆発したものだ、との感想があり、一同納得した。
④ 2021/7/25「女性の権利デ―」のことを知っていた参加者はゼロ。みんな『世界』論文で初めて知った。メディアは全く無視している。
⑤ 政党交付金と連動したクォータ制度への賛成意見がだされた。海外での事例からみても、その有効性は実証済み。あとは、日本社会の「やる気度」。
⑥ 対談『議会のハラスメントはなぜ止まらないのか』で、女性議員の女性ゆえの悩み‐セクハラや嫌がらせ、育児・家事、住所公開のこと‐など、男性には知りえない苦悩が語られた。女性参加者は「本当に気持ち悪く、腹立たしい」といった。「保育園の迎えがあるから中断させて」といった男性公務員の出現に、対談者とともに「ほんとうにうれしい」ことと共感。
 
◎ 富岡の雑誌『世界』を読む会、8月例会 の予定
 ●日 時 8月18日(水)
 ●場 所 吉井町西部コミュニティセンター
        吉井町長根174-6
 ●時 間 午前9時半
 
 ●持ち物 雑誌『世界』8月号   
 ○共通テーマ
  特集 サピエンス現象-人類史の折り返し点
  ・「縮減に向かう世界人口」          原 俊彦
   ・「いま東アジアで何が起きているのか」   村山 宏
   ・「0.84の衝撃」              青木育美
  ・「トラウマ、死の刻印、安楽死希求」     渡邉 琢
       です。
 
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練馬の『世界』7月例会は、7名で。

2021-07-16 20:23:34 | 日記
 練馬の『世界』を読む会・7月例会の報告
 
 7月15日(木)、練馬の『世界』を読む会・7月例会が、7名の参加で行われました。いつもの光が丘区民センターが取れなくて、光が丘団地の一角、光が丘パークタウン「大通り南団地管理事務所つどい館」での開催となりました。なかなかいい会場でした。 巻さんのコーヒーと小豆つきアイスクリームの提供で、美味しい会となりました。 一番時間をとって白熱論議をしたのは「スマホとデジタル全体主義」百木漠論文でした。監視社会ということ、そして全体主義ということ、社会の根本問題に向き合う囓り応えのある課題でした。
 次回は、光が丘図書館という新しい会場になります。
 
  今月のテーマは
  ・「インドのパンデミック」      アルンダティ・ロイ
  ・「スマホとデジタル全体主義」         百木 漠
  ・「クオータの取扱説明書」           三浦まり
  ・「アメリカ白人社会の格差と病」        会田弘継
            でした。
  7月号のお薦めは
  ・伊藤 「ドイツ緑の党 躍進の背景」      小野 一
  ・須山 「泰緬鉄道で交錯した人生」 ガバン・マコーマック
  ・巻  「国粋主義に沈む大相撲」   和田靜香×星野智幸
             でした。
 
  ◎ 練馬の『世界』を読む会、8月例会 の予定
   ●日 時 8月19日(木) 午後1時~4時
   ●場 所 光が丘図書館
   ●持ち物 雑誌『世界』8月号
   ○共通テーマ
    ・「コロナ戦記 第11回」        山岡淳一郎
    ・「ゼロ成長経済と資本主義」       小野塚知二
    ・「日中戦争」              笠原十九司
   ● 連絡先 須山
           suyaman51@mail.goo.ne.jp 
 
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