練馬の『世界』を読む会・8月例会の報告
練馬の『世界』を読む会・8月例会は、8月29日(木)、午後1時より、光が丘図書館第一会議室で、7名の参加で行われました。
いつも美味しいコーヒーと手作りのお菓子を用意してくれるMさんが欠席で、コーヒー抜きの会になりました。が、「じゃがピリカ」と「大袖振豆もち」が振る舞われていました。いつも美味しい練馬の会です。
■ 今月のテーマは
・青木 理「警察腐敗 内部告発者はなぜ逮捕されたのか」
・カリム・カーン「法を平等に適用しなければ、種としての人類が崩壊する」
・川崎 哲「戦争をやめ、核兵器禁止条約に参加せよ」
・磯野真穂×坂野悠己「別れは生の延長にある」
の4本でした。
● 第1テーマ・青木 理「警察腐敗 内部告発者はなぜ逮捕されたのか」
一つは、警察組織が持っている問題点。それは、その他の官庁組織や企業組織などにも共通する問題で、理想的な組織のあり方をつかんでいない現状なのだろう。内部告発の仕組みは一応あるのだけれど、機能するものになっていない。
もう一つは、メディアの問題。主要メディアが、告発を受け止めるものとして機能していない。兵庫県知事問題などでも、「いただき体質」などばかり面白おかしく報じて、本質的な問題に切り込まない。
これでは、戦争に進んでしまった「組織」そして「メディア」という現状であることに危惧を禁じ得ない。
● 第2テーマ・カリム・カーン「法を平等に適用しなければ、種としての人類が崩壊する」
Yさんが調べてきた内容をレポート。インタビューをしているアマンプールさんはイラン系のイギリス人で、ボスニア紛争を取材した人で、CNNで「アマンプール」という番組を持っている人。カリム・カーン氏は、パキスタン系のイギリス人で、いずれも純イギリス人ではない、とのこと。また、ICC所長の赤根智子氏は、YouTubeで池上彰と対話していて、アメリカの制裁によってlは、ICCは危機に陥る可能性がある、と話しているとのこと。
法の下の平等、法の支配と暴力の支配、という大きな対立という、地球規模の課題に直面している。気候変動も、核兵器問題も、同様に、国際社会として解決の道を探る課題がせり出しているのだ。
● 第3テーマ・川崎 哲「戦争をやめ、核兵器禁止条約に参加せよ」
川崎さんの提案は、非常に具体的で、私たちにできることを示している。議員への働きかけ、地方議会への請願行動、など市民運動が担うことが明示されている。調べたら、東久留米市も練馬区も、「核兵器禁止条約への参加を求める請願」が否決されている。
今年九月の「国連未来サミット」に向けての行動、そして来年、被爆八〇年の初頭に「核兵器の非人道性に関する国際市民会議」を日本で開催するとのこと。注目だ。
● 第4テーマ・磯野真穂×坂野悠己「別れは生の延長にある」
参加者のとって当事者的な課題。リアルな状況の交流があった。坂野さんのような介護の理想像とはかけ離れた実態が様々に。サ高住、ケア緩和、終末期医療などなど、最期を迎えるために勉強しなくてはいけないことが沢山ありそうだ。介護の仕事は、「その時間だけ家族になる」仕事で、一つ一つが全て独自のケースだ、ということだ。庶民の終末期が、粗末に扱われる恐れを感じてしまう。
など、話し合って、あっという間に5時近くになってしまいました。
◎ 練馬の『世界』を読む会、9月例会 の予定
●日 時 9月26日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例ですが、今月は第四木曜です。
●場 所 光が丘図書館・第一会議室
●持ち物 雑誌『世界』9月号
○共通テーマ
・「理系女性はなぜ少ない」 横山広美
・「揺らぐ国語教育と教室空間」 武田砂鉄×五味渕典嗣
・「埼玉クルド人コミュニティ 第2回」 安田浩一
・「紛争地の生とかかわり続けて」 金本麻理子×高遠菜穂子
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com

