『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

小岩の『世界』11月例会は、5名で。

2020-11-20 15:37:42 | 日記
 19日、小岩の『世界』11月例会が、いつもの5名で行われました。
 窓からは、なにやら季節外れの生ぬるい風が吹き抜けて、コロナウィルスから守られた環境の中で、熱い話し合いが燃え上がりました。
 例によって巻さん制作の甘ーいブルーベリーのゼリーと自家製のパンに、櫻井さんのジャムとコーヒーお代わり付き、という食べたり喋ったり口が休まない会です。
 
 第一テーマの斎藤幸平『ジェネレーションレフト宣言』から。話し合いはいきなりヒートアップで、『群像』11月号の斎藤幸平の「マルクスる思考」という文章の中にあった「「中立的な」貨幣」という言葉のことから、貨幣論が問題に。「貨幣の保存価値」やら「価値形態論」やら「中央銀行の信用力」やら「諸国民の富」やら「仮想通貨」やら、すごかった。話し合っていると、最近『資本論』を読み直しているという人が複数いたり、なかなかお勉強でした。理解が進んだかどうかは別として、討論の熱さとしては過去最高潮であったことは確かでした。
 話題は本題に戻って、『ジェネレーションレフト宣言』の主題の世代論へ、この話題は第三テーマの橋本健二の『誰が安倍政権を支えてきたのか』の投票行為の分析と関連があるということで、そちらの討議へ移りました。日本では『ジェネレーションレフト』登場という展望はなかなか見えない苦境をどう切り開けばいいのだろう。
 第二テーマの岸本聡子『地域自治で……』に戻って、「再公営化」問題。お役所=公へ戻すというよりも、市民による自主的・民主的管理=自治ということが大切だ。「再」と言っても過去に戻るのではなく、新しい市民参加型のものを作るということなのだ。ここで諸外国の直接民主主義の裾野の状態と比べて、日本の「与えられた民主主義」の未成熟さが取り上げられました。この『世界』を読む会みたいなのが、増えなくてはという声も。 議論の中で、「ネオリベラリズム」を「新自由主義」と呼んでいるが、「ネオ」は「New」じゃなく、「復活」「反動」というわけで、福祉国家というような政策への「反動」という意味合いなのだ、ということは勉強になりました。
 第四テーマ、酒井隆史さんの『そこで開かれた諸可能性は、二度と閉じられることはない』のころは、さすがの熱血メンバーも疲れが見えて、流行のグレーバーも皆さんを圧倒するようではありませんでした?
 気がつけば、11時を過ぎて、11時半、最終電車に間に合うかという状況。
 こんなに夜更けまでお勉強するおじさんたち、がこの夜も小岩にいたのです。
 
 今回の共通テーマは、
 ○「ジェネレーションレフト宣言」       斎藤幸平
 ○「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」岸本聡子
 ○「誰が安倍政権を支えてきたのか」      橋本健二
 ○「そこで開かれた諸可能性は、二度と閉じられることはない」
                        酒井隆史
       でした。
 11月号のお薦めは
 ■ 片山 ・「揺れ動くアメリカの中道」    藤永康政
 ■ 大塩 ・「手記 東京福祉大学留学生「失踪」事件」
                 元東京福祉大学教員有志
      ・「ポストコロナの大学論 第4回」 吉見俊哉
      ・「台湾群像(下)」        高橋政陽
 ■ 櫻井 ・「「語り」から「対話」へ」    小川幸司
 ■ 巻  ・「BLMの想像力」        坂下史子
                でした。
 
 ◎ 小岩の『世界』を読む会、12月例会 の予定
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ●日 時 12月17日(木) 午後7時
 ●場 所 南小岩8丁目21の8
           小岩駅から徒歩約3分
 ●持ち物 雑誌『世界』12月号
 ○共通テーマ
 ・「ネットワーク型ビジネスモデルと働き方の現在」
                        山崎 憲
 ・「ファッショの構図を読み解く」 保阪正康×上野千鶴子
 ・「異常気象が異常でなくなった世界」    今田由紀子
 ● 連絡先 須山
                suyaman51@mail.goo.ne.jp
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練馬の『世界』11月例会、6名で。

2020-11-19 15:04:12 | 日記
 18日(水)、練馬の『世界』11月例会が行われました。
 6名の参加でした。
 会場は、光が丘区民センター和室。
 座布団重ねて、低い座椅子を利用して、腰痛対策です。
 巻さんがブルーベリーのゼリーとコーヒーを用意して下さいます。
 実川さんから高級せんべいで、甘いゼリーと辛いせんべいと苦いコーヒーのミックスをいただきました。
 
 前半の斎藤、岸本論稿では、気候危機、パンデミックの世界が「脱成長」をキーワードにどのような明日を志向するのか、大きなテーマでの論議。循環と連帯の経済を実現する実際の全体像を描けるようなものをもう少し具体的に描きたいということでしょうか。
地域の動きの中にその萌芽を見いだせるような、まだまだなような。
 後半の安保基地問題では、猿田さんたちの「新外交イニシアティブ」への期待が語られました。屋良さんの文章も、野党連合政権の外交・安全保障政策の元になり得るような内容かと。安保そのものの是非は、ここでは棚上げされていますが。
 いずれにせよ、沖縄、南西諸島方面の軍事化が、本土の国民によそ事になっている現状は何とかしなければいけないと思いました。
 
今月のテーマは
・「ジェネレーションレフト宣言」        斎藤幸平
・「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」  岸本聡子
・「米中の狭間における日本の採るべき進路は」  猿田佐世
・「普天間問題の解決はすぐにも可能だ」     屋良朝博
              でした。
 11月号のお勧めは、
 ● 巻  ・「誰が安倍政権を支えてきたのか」 橋本健二
     ・「BLMの想像力」         坂下史子
 ● 伊藤  ・「コロナ戦記 第2回」     山岡淳一郎
 ● 須山 ・「お許しいただければ」     R・リンド
               でした。
 
◎ 練馬の『世界』を読む会、11月例会 の予定
 ●日 時 12月16日(水) 午後2時~5時
 ●場 所 光が丘区民センター6F和室
 (地下鉄大江戸線「光が丘駅」下車 改札を出て、案内表示に従ってエレベーターに乗って6階)
 ●持ち物 雑誌『世界』12月号
 ○共通テーマ
 ・「コロナ災害のもとのSOS」       雨宮処凜
 ・「任命拒否問題 わたしはこう考える」
         杉田敦/大沢真理/前川喜平/古川隆久
 ・「進む「海の温暖化」」          山本智之
 ● 連絡先 須山
           suyaman51@mail.goo.ne.jp
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東久留米の『世界』11月例会は、9名で。

2020-11-12 23:03:53 | 日記
 11日(水)、東久留米の『世界』を読む会が、9名の参加で行われました。
 
 色々な取り組みをしている方のチラシの配布などがありました。
 武市さんからは、前回ベーシックインカムについて質問があった件で、内容を整理して説明した資料が提供されました。会の中では触れられませんでしたが、皆さん、持ち帰って勉強させてもらったと思います。
 髙木さんは、様々な思いを表した自作の「缶バッチ」を持ってこられて、皆さん自分の好みで選んで持ち帰られた様子でした。これも、表現・参加・連帯の試みですね。『世界』で学び、考え、そして何か行動したいということでしょう。
 
 今月の第一テーマは、話題のマルクス主義経済思想家、斎藤幸平の『ジェネレーションレフト宣言』でした。その具体化である岸本論稿と一緒に議論しました。筆者の問題提起を大いに肯定的に評価する声が多かったようですが、資本主義の否定について疑問だとする意見もあり、世界の把握の難しさにぶつかったような気がしました。いずれにせよ、コロナ危機で、あるいは気候危機で、重大な所にさしかかっている「世界」はその捉え方を私たちに迫ってくるでしょう。
 ミュニシパリズム、地域から何かを作り替えて行く、私たちの所から具体的にとなると、私たち自身の課題ですね。
 第三テーマの橋本健二さんの『誰が安倍政権を支えてきたのか』では、なかなか面白い分析だという評価があった一方、データの取り方に問題あり(東京中心のこと、非正規労働者などの実態を考慮しているのか、など)という指摘もありました。世論の状況をどう捉えるのかは、皆さんそれぞれに事態を把握したい想いがあって、重要なテーマでこの論稿も一つの参考になったことは確かでしょう。
 第四テーマは、時間切れでもあり、今回特に検討しないで終わりました。
 
今回の共通テーマは、
 ○ 「ジェネレーションレフト宣言」        斎藤幸平
 ○ 「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」 岸本聡子
 ○ 「誰が安倍政権を支えてきたのか」       橋本健二
 ○ 「選別、分断、そして統制」          青木 理
       でした。
その他のお薦めは、以下のモノでした。
 ● 豊泉 「「女性活躍」から見る第二次安倍政権」 三浦まり
 ● 西崎 「普天間問題の解決はすぐにも可能だ」  屋良朝博
 ● 武市 「分水嶺 第2回」           河合香織
 ● 須山 「プリズン・サークル 第11回」    坂上 香
     「お許しいただければ」         R・リンド
      でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、12月例会のお知らせ
 ●日 時 12月9日(水) 午後6時
 ●場 所 市民プラザ会議室(市役所1階)
 ●持ち物 雑誌『世界』12月号
 ○共通テーマ
 ・「コロナ災害のもとのSOS」        雨宮処凜
 ・「脆弱化した日本経済」           山家悠紀夫
 ・「極貧がつくられる社会と雇用」       後藤道夫
 ・「キャッシュレス社会のワナ」        笠井哲也
 ・「女性を直撃するコロナ災害」       竹信三恵子
 ・「日本の入管政策は国際法違反!」
              駒井知会×申惠丰×安田菜津紀
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ● 連絡先 須山
          suyaman51@mail.goo.ne.jp
 
  
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富岡の『世界』11月例会、8名で。

2020-11-12 18:08:02 | 日記
 11日(水)、富岡の『世界』を読む会が、いつもの8名で行われました。
 ぐっと冷えてきて、コロナ対策で空気の入れ換えのため、入口や窓を開けて置くと、「冷えちゃう」という気候でしたが、話し合いは熱いものがありました。
 「ジェネレーションレフト宣言」の斎藤幸平は、皆さん大きな視座を提供する刺激的な理論家で、最近何回かで、お互いに紹介し合っていたその著作、『未来への大分岐』、『人新世の「資本論」』さらに、岸本聡子の『水道、再び公営化!』などを持ち込んで、お勉強ぶりを紹介し合う場面がありました。
 若い論者ですが、「こんな理論に出会うまで生きてて良かった」という感想をも呼ぶような、知的な刺激を与えるものでした。
 ミュニシパリズム(地域主義)の思想で、ここからどう変えていくかを課題にしていくことでしょうかね。
 この課題で十分に時間を使ってしまい、沖縄問題の方は少ししか時間を取れませんでした。
 
今月のテーマは
・「ジェネレーションレフト宣言」        斎藤幸平
・「地域自治で、グローバル資本主義を包囲する」 岸本聡子
・「無関心と非情」               島 洋子
・「普天間問題の解決はすぐにも可能だ」     屋良朝博
でした。
 
今月号のお薦めは
・島崎 「誰が安倍政権を支えてきたのか」    橋本健二
・須山 「お許しいただければ」        R・リンド
でした。
 
◎ 富岡の雑誌『世界』を読む会、12月例会 の予定
 ●日 時 12月16日(水)
 ●場 所 富岡市生涯学習センター第三学習室
 ●時 間 午前9時半
 ●持ち物 雑誌『世界』12月号
 ○共通テーマ
 Ⅰ 学術会議任命拒否問題
 ・「ファッショの構図を読み解く」   
                  保阪正康×上野千鶴子
 ・「任命拒否問題 わたしはこう考える」
          杉田敦・大沢真理・前川喜平・古川隆久
 ・「メディア批評 第156回」        神保太郎
 ・「片山善博の「日本を診る」 133」    片山善博
 ・「但馬日記 第20回 広がる疑心暗鬼」  平田オリザ
 Ⅱ 気候変動
 ・「いま、この惑星で起きていること 第12回」森さやか
 ・「進む「海の温暖化」」           山本智之
 ・「バッタの大発生と気候危機」        冨田沓子
 Ⅲ その他
 ・「プリズン・サークル 第12回(最終回)」  坂上香
        です。
 
   
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