4月22日(木)、zoom『世界』を読む会・4月例会が行われました。
参加は9名でした。
第一テーマ、武藤糾明「実装される監視社会ツール」は、郡山さんが本文を整理して丁寧に報告して下さり、「マンナンバー」を巡る歴史的経過を資料提供して下さって、共通理解の上に論議を進めることができました。
「本人確認」のシステムとして私たちが利用する役割と、政府等が「情報管理」の道具として利用する側面とがあり、それぞれどうあるべきか、どのように問題か、という風に考えを交流しました。
本人確認としてのマイナンバーカードですが、法律は取得が「義務」ではなく、希望者の「権利」であったのが、実態として「義務」化への圧力が進んでいる昨今の現状のこと。また、マンナンバーカードは、顔認証データによるチェックの上で交付されるのですが、「顔認証」や「生体認証」は、プライバシーの保護や、思想信条の自由の確保のために問題を含んでいて、中国では思想統制の手段となっているし、EUでは慎重な法規制をしているが、日本での議論は見えていない。
マイナンバーという番号ではなく、マンナンバーカードのICチップには、電子証明書データが登載されているが、その電子証明書の発行番号に関しては、マイナンバーのような利用制限がなく、民間利用も自由になっている。ということが論議の中で分かった?のですが、この複雑というか、つかみにくい議論は、国民には「闇」の世界だな、と感じてしまいました。
このことを通じて、横串をさされた個人情報が(本人の知らないところで)誰かに利用される。個人が、政府や企業というものに、「丸裸」にされて「操り人形」にされる、という恐ろしいことが進みそうなのだ。
難しいことですが、個人の自由、人権を守るためには、個人データに関する権利を確保しなくてはなりませんが、現在の日本の進み方には、大いに問題あり、ということは分かりました。
読んで分かったつもりでいたことが、まるで分かっていなかったと思わされた、貴重な議論でした。
第二テーマ、猿田佐世「対等な日米関係?」は、時間がなくなった中で、片山さんのコンパクトな報告を受けて、議論しました。ポイントは「知日派」ですね。そして、「知日派」を「ワシントン拡声器」として利用する日本の軍拡派。そういう一部の人びとの「外交」から、99%の人びとの声で動かす「外交」へという道筋のための「米プログレッシブ銀連盟とつながる日本プログレッシブ議員連盟」の動きなどに期待するという、猿田さんの提案だと受け止めました。
バイデン政権の対中政策は、特に台湾問題を中心に強硬な方向に進み、集団的安全保障で日本が戦争に巻き込まれる可能性が増しそうな状況をくい止め、転換させることは、重要な課題になりそうだと思いました。
5月のzoom『世界』は、28日(金)、午後7時からです。
これからは、月の最終の金曜日を定例としようということです。
○ 今月のテーマ
・「実装される監視社会ツール」 武藤糾明
・「対等な日米関係?」 猿田佐世
でした。
◎ ZOOMの『世界』を読む会、5月例会 の予定
●日 時 5月28日(金) 午後7時~9時半
※ 月末の金曜を定例とします。
○共通テーマ
未定
決定次第、お知らせします。
○参加ご希望の方は連絡下さい。案内を差し上げます。
● 連絡先 須山
suyaman51@mail.goo.ne.jp