『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

zoomの『世界』を読む会・9月例会は、3名で。

2024-09-29 14:31:59 | 日記
zoomの『世界』を読む会・9月例会の報告
 
 zoomの『世界』を読む会・9月例会が、9月27日(金)、午後7時半より、3名の参加で行なわれました。
 
■ 今月のテーマは
 ・伊藤昌亮「石丸現象とTik Tok」               
  ・今井貴子「スターマー労働党政権の誕生」
  ・森千香子「「まともな人間の証」を求めて」
 ・打越文弥「大学「一般入試」は公平か?」
 ・中村江里「戦争のトラウマを可視化する」
    でした。
 
◎ 第1テーマ・伊藤昌亮「石丸現象とTik Tok」
 石丸現象に、中年層も共感を寄せたことが理解しにくい。石丸が自己啓発的な内容を発信して、若者がそこにすがるような現状がある。選挙プランナー、藤川晋之助だとか、ドトールの鳥羽博道会長だとか、について触れられた。
 ・今井貴子「スターマー労働党政権の誕生」
 ・森千香子「「まともな人間の証」を求めて」
 右翼でなく極右と呼ぶのは、それが「排外主義」ということがある。英、仏とも、分断の深まりという問題を抱えている。ドイツでも同様の事態に直面している。
◎ 第2テーマ・打越文弥「大学「一般入試」は公平か?」
 この文章の内容は、地方の事情によく当てはまる。教育システムそのものが、中央集権的で、格差社会を生むものになっていることが問題。
◎ 第3テーマ・中村江里「戦争のトラウマを可視化する」
 日本では、自然災害においてのトラウマが問題にされるが、戦争のトラウマは無視されてきた。現代的な問題であって、ウクライナ戦争でも戦場以外での様々な「死」が多発している。
 などが話し合われました。
 
■ 9月号のその他のお薦めは
 ・井内「揺らぐ国語教育と教室空間」       五味渕典嗣
    「『セクシー田中さん』とジェンダー問題」   津田 環
 ・須山「紛争地の生とかかわり続けて」 金本麻理子×高遠菜穂子
    「三淵忠彦最高裁長官はいかに誕生したか」  赤坂幸一
 ・針谷「三淵嘉子が駆け抜けた生涯」        本橋由紀
      でした。
 
◎ ZOOMの『世界』を読む会、10月例会 の予定
 ●日 時 10月25日(金) 午後7時半~9時半
 ※ 月末の金曜が定例です。
 ○共通テーマ
 ・「「民主主義の本質」を問う」         大島理森
 ・「ハマース指導者暗殺は何をもたらすか」   山本健介
 ・「「トランプ王国」は続くのか」       金成隆一
 ・「欧州・右翼政党の台頭は暴力を引き起こすか?」古賀光生
 ○参加ご希望の方は連絡下さい。案内を差し上げます。
 ● 連絡先 須山
            suyaman50@gmail.com
 
  https://blog.goo.ne.jp/suyaman51
 
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練馬の『世界』を読む会・9月例会は、9名で。

2024-09-27 17:22:45 | 日記
練馬の『世界』を読む会・9月例会の報告
 
 練馬の『世界』を読む会・9月例会は、9月26日(木)、午後1時より、光が丘図書館第一会議室で、9名の参加で行なわれました。
 うぐいす色の芋の練り物?と美味しいコーヒーに+新宿のお菓子のご馳走付きでした。
 
■ 今月のテーマは
 ・横山広美「理系女性はなぜ少ない」
 ・武田砂鉄×五味渕典嗣「揺らぐ国語教育と教室空間」
 ・安田浩一「埼玉クルド人コミュニティ 第2回」
 ・金本麻理子×高遠菜穂子「紛争地の生とかかわり続けて」
   の4本でした。
 
◎ 第1テーマ・横山広美「理系女性はなぜ少ない」
 本文のようなことは確かにあるが、次第に女性の理系的な仕事が増えているように感じる。薬学系や医療系の職業は、資格を採ることで、産休・育休が確保できるという事情があった。「数学ができる」かどうかで、進路を理系、文系と早くから分けようとする傾向が根強いが、数学の論理的な思考は文章理解力そのものではないか、理系、文系という分け方はどんなものか。
◎ 第2テーマ・武田砂鉄×五味渕典嗣「揺らぐ国語教育と教室空間」
 他教科に比べて、「国語」で何を学んだのか、はそれぞれが全く異なっている。教師によってまるで内容が違った授業のようだ。日本語という教科ではない。平和教育でもあり主権者教育でもあり、日本文化の享受者の育成でもあり、とらえどころがない。文学を学ぶ場でもあるが、実用国語が重視されるのだが、それは文学国語の後退になるだろう。外国には「国語」に当たる教科はあるのか?
◎ 第3テーマ・安田浩一「埼玉クルド人コミュニティ 第2回」
 川口市の人々は、もの作りの町として、外国人労働者と共生してきている。ヘイト行動をしているのは、外から来る人たち。ヘイトに走る人は、「存在が認められたい」ということではないか。トルコという国は、複雑な民族構成を持っている。クルド人にユルマズ・ギュネイという優れた映画監督がいて、『道』、『群れ』などの作品がある。
◎ 第4テーマ・金本麻理子×高遠菜穂子「紛争地の生とかかわり続けて」
 この二人の女性の優れた論理性、その精神の強靭さには、圧倒される。とても女性蔑視など恥ずかしくなる。話題が朝ドラ『虎に翼』の方へ流れ、登場人物の品定めがあった。松山ケンイチの桂場は、石田和外がモデルで、戦前の考え方から脱することができなく、青法協などへの弾圧を進めた、など。
 などと、話し合いました。
 
■ 9月号のその他のお勧めは
 ・野口 「石丸現象とTik Tok」         伊藤昌亮
 ・岩渕 「都道府県版ジェンダーギャップ指数が示す二つの不平等」 
                     山脇絵里子・河野銀子
 ・巻   「戦争で壊れた父親と向き合う」黒井秋夫×藤岡美千代
 ・吉田 「「日本人」の自画像を描く」      李英美
 ・須山 「三淵忠彦最高裁長官はいかに誕生したか」赤坂幸一
     でした。
 
◎ 練馬の『世界』を読む会、10月例会 の予定
 ●日 時 10月18日(金) 午後1時~4時
 ※ 第三木曜日が定例ですが、今月は第三金曜です
 ●場 所 光が丘図書館・第一会議室
 ●持ち物 雑誌『世界』10月号
 ○共通テーマ
 ・「埼玉クルド人コミュニティ 第3回」   安田浩一
 ・「沈黙の廃墟」              石山徳子
 ・「ドイツ「罪の克服」とはなんだったのか」 駒林歩美
 ・「『フランケンシュタイン』を読む 第9回」小川公代
 ● 連絡先 須山  suyaman50@gmail.com
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富岡の『世界』を読む会・9月例会は、5名で。

2024-09-21 18:35:56 | 日記
富岡の『世界』を読む会・9月例会の報告
 
 富岡『世界』を読む会・9月例会が、9月19日(木)14.00-16.00時、吉井町西部コミュニティセンターにて、5人の参加で開催された。
 テーマは、
 1.特集2「癒えない傷、終わらない戦争」から
  ①中村江里『戦争のトラウマを可視化する』、
  ➁黒井秋夫✕藤岡美千代・対談『戦争で壊れた父親と向き合う』の2本と、
 2.津田環『「セクシー田中さん」とジェンダー問題』
       だった。
 
 1.特集2 癒えない傷、終わらない戦争 
   ①中村江里「戦争のトラウマを可視化する」
   ➁黒井秋夫✕藤岡美千代「戦争で壊れた父親と向き合う」
 日本軍兵士のトラウマが、戦後何故、不可視化されてきたのか。心を病んだ兵士に対して、国家は「皇軍にはいない」と断じ、世間は「女々しい」とうわさし、家族は「家の恥」と隠した。そして本人自らが「強い恥の意識」を抱き、周囲の偏見を内面化したからだ、と中村は分析する。そして戦争トラウマの可視化の努力が、復員兵の子供世代に当たる60-80代を中心に、「PTSDの復員兵と暮らした家族が語り合う会」の活動として紹介される。この「戦争PTSD家族会」の活動内容は、黒井✕藤岡・対談で詳細が語られている。70代主体の例会参加者からは、私たちの世代を中心に今現在、戦争のトラウマを可視化する活動がなされていることに対して、「ハッとさせられた」との感想が出された。また、参加者の一人は、スマトラ島から復員した職業軍人であった父が絶えず、幼児期から思春期の自分に対して暴力と威圧的態度で接し、「父は私にとっては暴君だった」としみじみと語った。今回の読書会が、過去の辛い体験を喚起したのだ。家族会参加者の「私は独りではない」という感想を共有するものだ。
 加害行為と向き合い続けた画家として、版画家・彫刻家の浜田知明とその作品が紹介された。(里山のフクロウ『浜田知明さんのご逝去』)
http://minoma.moe-nifty.com/hope/2018/07/post-b9c0.html
 
2.津田環『「セクシー田中さん」とジェンダー問題
 テーマは、人気漫画『セクシー田中さん』のTVドラマ化にあたり、原作者が中心テーマとしたジェンダー問題が、TVメディアによってことごとく無視されたことを考察するものだ。当の漫画やTVドラマを視聴した参加者が少ないなか、議論は盛り上がりに欠けた。TVの民法放送が、視聴率やスポンサー企業に影響されることは予想されることであり、そのことが結果的に、TV作品の質的低下を招いている、との指摘があった。また、TVドラマ化にあたっての独自の創作がどこまで許容されるかの問題だ、との感想があった。著名な小説の映画化にあたっての問題と同様のテーマでもある。
 
◎ 10月例会の予定
  1.日程・場所:10月17日(木)14.00-16.00時、
        吉井町コミュニティセンター学習室(2F)
  2.テーマ:
    1.特集2 核危機の人新世
      ①石山徳子『沈黙の廃墟』
     ➁竹峰誠一郎『放射能とともに歩む』
     ➂鴫原敦子『核の平和利用』
    2.①駒林歩美『ドイツ「罪の克服」とはなんだったのか
     ➁『世界』6月号 橋本伸也『「歴史家論争2.0」とドイツの転落』
 
 
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東久留米の『世界』を読む会・昼の部、9月例会は、8名で。

2024-09-19 17:29:20 | 日記
東久留米の『世界』を読む会・昼の部、9月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・昼の部、9月例会が、9月18日(水)、午後4時から、生涯学習センター集会学習室3で、8名の参加で行われました。
 
■ 今月のテーマは、
 ・三牧聖子「カマラ・ハリスは脱皮できるか」
 ・金本麻理子×高遠菜穂子「紛争地の生とかかわり続けて」
 ・津田 環「『セクシー田中さん』とジェンダー問題」
     の3本でした。
 
◎ 第1テーマ・三牧聖子「カマラ・ハリスは脱皮できるか」
 三牧さんの論稿に対して、重要な指摘で考えさせられたという意見と、偏った意見で考察に値しないという意見とがありました。副大統領候補にヴァンスが出てきたことで、大統領選挙が、フェニムズム対反フェミニズムという構図になったこと。ハリスがガザ戦争への態度などから「ホワイト・フェニミズム」と批判されていて、果たして、世界を変えるようなことが起きるのだろうか。「タフな男性」、暴力容認のアメリカが、女性大統領の誕生で大きな変化を生むだろうか。
◎ 第2テーマ・金本麻理子×高遠菜穂子「紛争地の生とかかわり続けて」
 優れたNHKのドキュメンタリーの制作者である金本さん、そして難民問題という世界の重大問題に果敢に取り組む高遠さん、の二人の活動に敬意を抱く。もう少し若かったら、応援に行きたい位だ。別の論稿にもある戦争のもたらすPTSDの問題は重要なことだ。
◎ 第3テーマ・津田 環「『セクシー田中さん』とジェンダー問題」
 『セクシー田中さん』の漫画もテレビも見ていない参加者が多かったですが、作者が深刻に考えるジェンダー問題をラブコメに変えてしまうという原作者のアイデンティティを無視する横暴なテレビ局の態度はひどいもので、有能な作家を殺した重大問題だ。
  などと、話し合いました。
 
■ 9月号のその他のお勧めは
・須山 「三淵忠彦最高裁長官はいかに誕生したか」 赤坂幸一
      でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)10月例会のお知らせ
 ●日 時 10月16日(水) 午後4時
 ●場 所 生涯学習センター・集会学習室4
 ●持ち物 雑誌『世界』10月号
 ○共通テーマ
 ・「ハマース指導者暗殺は何をもたらすか」 山本健介
 ・「「トランプ王国」は続くのか」     金成隆一
 ・「転がる石に苔は生える」        小栗宏太
 ※ 第3水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ この他に、zoomでの『世界』を読む会が、第2水曜の、午後7時からで開催されています。参加希望の方は、メールで申し込んで下さい。
 ● 連絡先 須山
                 suyaman50@gmail.com
 
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東久留米の『世界』を読む会・zoomの9月例会は、新しい人を含めて5名で。

2024-09-12 13:34:14 | 日記
東久留米の『世界』zoom・9月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・zoomの9月例会は、9月11日(水)、午後7時より、初参加の若い2人含む、5人で行われました。
 若い人の新鮮な疑問や感想で、年配者は大いに張り切った会となりました。
 こういう話し合いの場が作られることが、本当に大切だなと感じました。
 
■ 今月のテーマは
 ・打越文弥「大学「一般入試」は公平か?」
 ・木村育恵「学校が不平等を再生産しないために」
 ・中村江里「戦争のトラウマを可視化する」
 ・黒井秋夫×藤岡美千代「戦争で壊れた父親と向き合う」
 の4本でした。
 
第1テーマ・打越文弥「大学「一般入試」は公平か?」
  第2テーマ・木村育恵「学校が不平等を再生産しないために」
 一般入試は、公平だという常識があるが、運に左右される不確実性など女性の置かれた条件が、女性に不利に働くという指摘に目を啓かれた。意識されていないが厳然とある学校における教職ジェンダー(上級学校に行くほど男性率が高い、養護の先生は女性など)は、子どもに「知らず知らずのうちに」ジェンダー差別を育む「隠れたカリキュラム」になっていることなど、気づきを与える文章だった。
 試験で分けるということの持つ意味、そこでの「公平」ということなど、根本的な思考を迫られる。競争で勝ち抜いた者が利益を得る、という「能力主義」は、新自由主義的な価値観に通じる。
 今の受験制度は、社会に出てから、人間の幸福な一生を得るための様々な力(コミュニティ力、自立性、学び続ける力など)に欠ける人間を育てることになっているのではないか。
第3テーマ・中村江里「戦争のトラウマを可視化する」
  第4テーマ・黒井秋夫×藤岡美千代「戦争で壊れた父親と向き合う」
 ベトナム戦争から社会的な問題になったPTSDが、日本の第二次大戦でのトラウマの問題としてようやく取り上げられるようになった。トラウマを生むのは、戦争の実態、日本の加害の残忍さ、非人間性だが、そういう戦争を学ぶことが意図的にネグレクトされている現状がある。若い人は、過去の戦争も、今現に起きている戦争も、自分のことと考えられないような生活を送っている。自分本位の狭い視野に留まっているのを、どう変えられるのだろう。
 などが、いくつかの本の紹介もされながら、話されました。
 
■9月号のその他のお勧めは
 ・須山 「揺らぐ国語教育と教室空間」        打越文弥
     「紛争地の生とかかわり続けて」 金本麻理子×高遠菜穂子
     「三淵忠彦最高裁長官はいかに誕生したか」  赤坂幸一
   でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、10月例会のお知らせ
 ●日 時 10月9日(水) 午後7時
 ●zoomでのオンライン開催
 参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
 ●持ち物 雑誌『世界』10月号
 ○共通テーマ
 ・「「トランプ王国」は続くのか」       金成隆一
 ・「沈黙の廃墟」               石山徳子
 ・「核の平和利用」             鴫原敦子
 ・「ドイツ「罪の克服医とはなんだったのか」 駒林歩美
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
 ● 連絡先 須山
                suyaman50@gmail.com
 
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