『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

小岩の『世界』を読む会・4月例会は、zoomで、5名で。

2022-04-24 19:44:52 | 日記
小岩の『世界』4月例会の報告
 
 21日(木)、7時より、小岩の『世界』を読む会・4月例会がzoomで行われました。参加は5名でした。
 
 今月のテーマは
 ○「日中関係の現在地と方向性」  高原明生
 ○「米中対立と東アジア冷戦」   丸川哲史
 ○「新型ウイルスが問う「学校」」 酒井 朗
 ○「人新世の環境学へ」 宮本憲一、斎藤幸平
    でした。
 
 中国の問題を考えていくと、ウクライナのことへ話が飛ぶのですが、28日(木)のzoomの『世界』のテーマになっているので、そこはぐっとこらえて、話し合いました。
 熱い討議を交わしましたが、記録は割愛させて頂きます。
 最後の「人新世の環境学へ」の討議で、「コモン」というのは、生産関係で問題にするだけのことではなく、理論や制度、技術、文化、知識、立憲主義など広く考えるべきことであると話し合い、この『世界』を読む会も、「コモン」だ。と。
 何だか、未来に繋がる嬉しい立ち位置にいるのか、というのが印象に残りました。
 『世界』を読む会は、「コモン」だ
 
 コロナ以来、zoomでの開催が続いていますが、来月の小岩の『世界』を読む会は、久しぶりに、あの部屋で、あのパンとジャムでやろう、ということになりました。生の出会いの場に。
 
◎4月号のお薦めは
 ■ 大塩 ・「福島の甲状腺がん」    片山夏子
 ■ 片山 ・「宏池会の思想とは何か」  西山太吉
 ■ 巻  ・「ジハード大陸2.0」     服部正法
        でした。
 
◎ 小岩の『世界』を読む会、5月例会 の予定
 ●日 時 5月19日(木) 午後7時
 ●場 所 南小岩8丁目21の8
       小岩駅から徒歩約3分
 ●持ち物 雑誌『世界』5月号
 ○共通テーマ
 ・「生きる現場からの憲法 第1回」 大門正克
 ・「新憲法とわれらの覚悟」     芦部信喜
 ・「デジタル化する世界と憲法」   山本龍彦
 ●連絡先 須山
          suyaman50@gmail.com
 
 
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富岡の『世界』を読む会・4月例会は、5名で。

2022-04-24 19:26:45 | 日記
富岡『世界』を読む会・4月例会の報告
(郡山さんから)
 
 富岡『世界」を読む会・4月例会は、20日(水)午前、5人の参加で開催された。  今回のテーマは、『世界』4月号の特集「中国とどう向き合うか」の中から、高原明生『日中関係の現在地と方向性』、丸川哲史『米中対立と東アジア冷戦』の2論文と、河野洋平『外交の知恵を尽くせ』のインタビュー記事の計3本だった。
 
1.高原明生・丸川哲史の2論文について
 まず高原論文で、過去30年間の中国の外交方針の変遷を、スローガンを通して確認した。
 1990代 「韜光養晦」(鋭気や才能を隠して時を待つ)「有所作為」(為すべきを為して業績を上げる)
 2000代 「和諧世界」(調和のとれた世界)「堅持韜光養晦、積極有所作為」(能力を隠して力を蓄えることを堅持するが、より積極的に少しばかりのことをする)
 2010代 「積極有所作為」から「奮発有為」(奮発してことを為す)へ  
 そして、2016年の習近平発言は、現在の中国の外交姿勢を端的に表わしている。「中国民族のエネルギーは余りに長く抑圧されてきた。ここらで爆発させて偉大な中国の夢を実現せねばならない」。このように、中国の外交方針の変遷は、国力(経済・科学・軍事)の拡大とともに、穏健・宥和政策から挑戦的な強硬政策へと変化してきたことが理解できる。そうした中国とどう向き合うか。
  著者は、日中関係の「脆弱性を抑制し強靭性を強化すべし」と提言するが、それは曖昧で不明確だとの指摘があった。また、「中国には・・・慎んでもらいたい」との要望があるが、それは無意味だと批判があった。
 向き合い方を理解できなかったというAさんは、中国の外交の変化の根っこには「力とカネの信奉」があるとの端的な指摘に、納得していた。
 Bさんは、隣国であるにかかわらず、中国を知らなさすぎると反省したうえで、今回の論文でおおくのことを学んだ、と感想を述べた。米中関係と日中関係は、あらためて相互尊重・平和共存・協力共栄を図ってくべきだと語った。
 Cさんは学生時代、文革や「造反有理」のスローガンなどに共鳴していた、と振り返り、中国の近代化の道は苦難に満ち、強い力に屈してきた屈辱的な歴史だった、と指摘した。また、中国の強硬路線を変えるのは難しいが、国連と国際世論、メディアを通して、穏健な路線に変えていくべきだ、と主張した。
 戦狼外交について話題に上ったとき、近年の外交には、冷静さや謙譲さ、品位や風格などが失われ、過激であること強硬であること、罵詈雑言が日常化し、つまりトランプ化し、それは極めて危険な兆候だとの指摘があった。外交が外交力を取り戻さなければならない、と確認しあった。
 最後に、日本の「対中貿易38兆円、対米貿易24兆円」という数字を踏まえた議論が欠かせない、との指摘があった。
 丸川論文についてはあまり触れられなかったが、中国の「一帯一路」政策は帝国主義政策であるかを問い、中国は対象国に対して体制転換という介入はしていない、との指摘は重要だと思った。
 
2.河野洋平インタビューについて
 なによりも、『世界』には難解な論文や横文字が多い中で、このインタビューは大変分かりやすく、今日の日中関係の原点ともいうべき日中国交正常化の歴史が、ストンと胸に落ちた。これは参加者全員の感想。
 河野洋平氏のアドバイスを参加者で確認しあった。2点のみ書いておく。
 ①中国に関し発言する人は、「日中共同声明」と「日中平和友好条約」の2文書が必読。安倍晋三の「台湾有事は日本有事」の妄言は、この2文書からは出てこない。
 ②日本から積極的に、南西諸島の非武装化を提案すべき。
 
3.冨岡『世界』を読む会・5月例会の予定
 (1)開催日・場所:5月25日(水)9.30-12.30 吉井町西部コミュニティ・センター
 (2)テーマ  ①緊急特集 ウクライナ 塩川伸明『ウクライナ侵攻の歴史文脈と政治論理』
                  西谷修『新たな「正義の戦争」のリアリティ―ショー』
      ②特集2 憲法の現在地 大門正克『生きる現場からの憲法 第1回 夜間中学の学びと東アジアの歴史』
 
 
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練馬の『世界』を読む会、4月例会は、7名で。

2022-04-22 19:25:06 | 日記
練馬の『世界』を読む会・4月例会の報告
 
 練馬の『世界』を読む会・4月例会は、21日(木)、午後1時より、光が丘図書館で、7名の参加で行われました。
 ウクライナ戦争という重大事態の最中の会で、いつにも増して熱い討論の会でした。
 「文と武」ということ、「ペンは剣より」ということが頭に残りました。
 今、世界は「武」に染められつつある。明日を拓く「文」を、と。
 
今月のテーマは
 ・「ウクライナ侵攻」        大串 敦
 ・「敵基地攻撃能力と安保法制」   阪田雅裕
 ・「日中関係の現在地と方向性」   高原明生
 ・「新型ウイルスが問う「学校」」  酒井 朗
             でした。
 
■ その他のお薦めは
 ○巻  「法律を読まない、法律が読めない法治国家」
                       片山善博
     「ジハード大陸2.0」         服部正法
 ○宮崎 「資本主義と民主主義の関係性(1)」寺島実郎
     「人新世の環境学へ(第一回)」
                  宮本憲一、斎藤幸平
     でした。
 
◎ 練馬の『世界』を読む会、5月例会 の予定
 ●日 時 5月20日(金) 午後1時~4時
  ※ 今月だけ、金曜日ですので、お間違えのないように。
 ●場 所 光が丘図書館
 ●持ち物 雑誌『世界』5月号
 ○共通テーマ
 ・「ウクライナ戦争を止めるための提言」 和田春樹
 ・「斥候」              目取真 俊
 ・「沖縄返還交渉の歴史的陥穽」     豊下楢彦
 ・「新憲法とわれらの覚悟」       芦部信喜
 ● 連絡先 須山
              suyaman50@gmail.com
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東久留米の『世界』を読む会・昼の部・4月例会は、5名で。

2022-04-20 19:32:04 | 日記
東久留米の『世界』昼の部、4月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・昼の部・4月例会は、20日(水)、新しい方を迎えて、5名で行われました。
 
 第一テーマの、大串敦「ウクライナ侵攻」は、目の前で展開している戦争事態にショックを受け手ながらの議論となりました。事態が動いているので、本文に沿いながらも自由に意見が交換されました。
 プーチンは何故戦争に踏み出したのか。プーチン政権の安定はどうなのか。国民との関係、経済生活との関係、軍との関係、いずれも波乱含みではないか。5月9日の記念日に何らかの変化が生じるのだろうか。筆者の言うように、「拘束衣による平和」がゴールなのだろうか。世界の世論がこれほどに反ロシアに染まったことはない。来月の『世界』を読む会には、戦争が続いているのだろうか。
 筆者は、アメリカのロシアへの関心の欠如を問題にしているが、私たち世界が関心を持ち、平和への道を求めることが必要だ、などを話し合いました。
 
 第二テーマの、高原明生「日中関係の現在地と方向性」では、ロシアを巡る問題と似たようなものを感じました。大国主義批判は重要な視点で、世界に権威主義的な、そして自国中心主義的なリーダーを選ぶ傾向が進んでいることが、危ぶまれる状況ですが、民主主義や国際主義の方に進めるために、どうすれば良いのでしょう。筆者は、日本には対中国問題を解決する上で、脆弱性と強靭性があるとして、競争と協力のバランスを取った対応を、と述べていますが、競争を抑え、協力をすすめるべきかなと思いました。
 
 第三テーマの、丸川哲史「米中対立と東アジア冷戦」については、時間が少なくなってしまいましたが、筆者の冷戦はアメリカの「介入」による、ということについて、朝鮮戦争の事態はそうではなかったという発言がありました。
 ウクライナ問題も、対中問題も、冷戦後の世界の連帯の構築に失敗していることで、できればウクライナ戦争の終結が、安定した世界の平和秩序の構築への転機となってほしいと思いました。
 
■ その他の4月号のお薦めは
 ・須山 「漂流する中国のジェンダー秩序」 小浜正子
        でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)5月例会のお知らせ
 ●日 時 5月18日(水) 午後4時
 ●場 所 生涯学習センター集会学習室5
 ●持ち物 雑誌『世界』5月号
 ○共通テーマ
 ・「世界大戦をどう防ぐのか」   東 大作
 ・「新憲法とわれらの覚悟」    芦部信喜
 ・「デジタル化する世界と憲法」  山本龍彦
 ※ 第3水曜が定例です。ご承知ください。
 ● 連絡先 須山
          suyaman50@gmail.com 
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東久留米の『世界』zoom・4月例会は、4名で。

2022-04-16 12:56:01 | 日記
東久留米の『世界』4月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・zoomの4月例会は、13日(水)4名の参加でした。
 
■第一テーマ ・高原明生「日中関係の現在地と方向性」
・特集の始めの文章で、日中関係の全体を捉えていてバランス良く勉強になった気がした。
・〔p.84〕中国人が日本人に嫌われていることにショックを受けたとあるが、中国の報道の実情がそうさせているのだろうが、調べてみると中国の報道の自由度ランキングは、北朝鮮が最下位179位に対して、177位だ。
・〔p.89〕「日本は少しでも抑止力を強化するほかはない。」とあるが、互いの軍縮の手立てを考えるべきなのではないか。
・〔p.89〕中国とうまくやっていくのには「日本に強固な政権基盤」が必要とあるが、政権交代は当面後回しにすべきと言っているのかな、と感じた。
・題名に期待させられたが、期待に応えるような深みがなく、総花的で、〔p.89〕のような結論に結びつくのは残念に思った。
・〔p.83〕「変化の根っこにあるもの」で「力とカネの信奉だ。」とあるが、誰でも言いそうなことで、そこをもっと深めて欲しいと思った。
・河野洋平にあるような、戦前の中国侵略についての考えを踏まえていないように感じた。
・中国はもともと大国で世界に冠たることを目指すというのは分かる。中国国民感情もそうなんだろう。
・こういう国と争う関係にならず、うまくやっていくのには、「強い政権基盤」が必要となるだろう。〔p.230〕にある過去の宏池会の政治は、参考になるのかも。
・河野洋平が言っていることは、日中関係を考える上で日本の側から最低抑えて置かなければならないことだと思うが、高原さんの文章では、一言も触れていない。
・それは、この年代は(河野洋平の年代と違って)こんなものだということかも。
・中国のここ数年来の資本主義の発達は、富国強兵の明治日本に似ていて、国民が自信を深めてナショナリズムを昂揚させることになりやすいのでは。
・大戦後の中国(周恩来の)と、今の中国(習近平の)ではかなり変化していて、大国主義がせり出している。〔p.84〕の楊潔篪(ち)外相の言葉など露骨だ。
・中国をどうコントロールするかという課題を、日本も世界も中国自身も持っている状態だ。
・日中関係に「脆弱性」と「強靭性」、「競争」と「協力」の両面がある〔p.88〕ので、「競争」を抑えて「協力」を進めるということが必要だろう。
 
■第二テーマ ・河野洋平「外交の知恵を尽くせ」
・〔p.131〕南西諸島の非軍事化を進めることが出来れば、明るい未来が見えそうだ。
・〔p.130〕日本人の中国人への印象が非常に悪いが、近所の中華料理店の人は親切だ。一部の新聞や雑誌が嫌中を煽っていることもあるだろう。
※ 河野洋平さん、ごめんなさい。議論は、ウクライナ戦争やら何やら、特に中国論で自由討議になってしまいました。河野さんの意見には賛成の上で。
 
■第三テーマ ・半谷まゆみ「まずは子どもの声をきくこと」
・知識の量では大人が多いのだが、上から目線で子どもに対応するのでは状況の改善は望めないと思った。
・〔p.189〕「スクリーンタイム」という言葉があるのを知った。調べたらもともとiPhoneの子どものスマホ依存対策のアプリの名前だった。
・こどものアンケートの中身は、面白い。考えさせられる。
 
 4月号のその他のお勧めは
 ○ 須山 「漂流する中国のジェンダー秩序」 小浜正子
 ○ 巻  「宏池会の思想とは何か」     西山太吉
 ○ 髙木、巻 「ジハード大陸2.0」      服部正法
               でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、5月例会のお知らせ
 ●日 時 5月11日(水) 午後7時
 ●zoomでのオンライン開催
  参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
 ●持ち物 雑誌『世界』5月号
 ○共通テーマ
 ・「世界大戦をどう防ぐのか」   東 大作
 ・「沖縄返還交渉の歴史的陥穽」  豊下楢彦
 ・「新憲法とわれらの覚悟」    芦部信喜
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会     もあります。
 ● 連絡先 須山
              suyaman50@gmail.com
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