『世界』を読む会

寅さんの博も読んでいる『世界』を読んで、話し合おう。

富岡の『世界』を読む会・2月例会は、3名で。

2025-02-23 16:51:51 | 日記
 富岡の『世界』を読む会・2月例会の報告
 
 富岡『世界』を読む会・2月例会は、2月20日14.00-16.00時、吉井町西部コミュニティセンターにて、3人の参加で開催された。
 テーマは、『世界』2月号から、Ⅰ.韓国の非常戒厳宣布関連 ①趙慶喜『韓国 女性たちの「消えない光」』②緒方義広『大統領の「内乱」』③金承福『本とチェック 戒厳令の夜』④編集部『ドキュメント激動の南北朝鮮 157分の非常戒厳』、Ⅱ.特集1マスコミはなぜ嫌われるのか ①林香里『「敗北」の意味』②成原慧『ソーシャルメディアが問い直す選挙の形』③伊藤昌亮『「オールドなもの」への敵意』だった。
 
 Ⅰ.韓国非常戒厳宣布関連
 尹錫悦大統領による非常戒厳宣布に対する弾劾デモは、20,30代の女性がアイドルの応援棒をもって多数参加したことで世界の注目を集めた。デモ参加者のうち20,30代男性は8.6%だったのに対し、同年代の女性は29.7%も占めた。こうした現象を趙慶喜は、若い女性による「ファンダム文化と共振する民主主義」と語っている。緒方義広は「日本から見る今回の事態」を、日本国憲法に「非常事態条項」が加えらた時の危険性を想起するとともに、「親日派」の尹弾劾が日韓関係に及ぼす悪影響を指摘する。事件の夜光州に滞在していた金承福は、兄弟たちとともに非常戒厳宣布のニュースに直面し、光州民主化抗争のことを話題にしながら、不安な夜を過ごしている。これは「韓国のほとんどの家庭で起こった光景」だと報告している。
 弾劾審判も大詰めとなり、3月中旬には結審する見通しだとメディアは伝える。今後しばらくは、隣国の民主主義を守る戦いに気が抜けない。
 Ⅱ.特集1.マスコミはなぜ嫌われるのか
 若者の平日の新聞閲読時間は、10代1.4分、20代1.7分、30代1.9分。SNSを見る時間と比較もできないぐらい寡少(過小)だ。林香里は「ネットは戦わずしてマスメディアに勝つ、不戦勝の状況」と断じているが、兵庫県知事選の結果は「メディアの敗北、ネットの勝利」だけでは説明できないとし、兵庫県民の「県政刷新」を求める声に注目する。斎藤候補が「パワハラ・おねだり」イメージよりも「改革派」イメージが勝り、対抗馬の稲村候補がその豊富な実績ゆえに「既得権益側の人物」と目されるともに、ネット環境が女性政治家に不利な状況を作り出している、と指摘する。
 伊藤昌亮の『「オールドなもの」への敵意』は、東京都・兵庫県の知事選結果やトランプ勝利の背景を分析し、きわめて説得的だ。高齢者への過度な再分配で現役世代が過度な負担を強いられ、高齢者への配慮が日本のイノベーションを遅らせている。こうして問題意識をもって、高齢者=「オールド連合」は、「既得権益層」であり「規制権力」とみなされ、一方若者世代=「ヤング/ニュー党」は「生活苦と将来不安」を抱えながら「イノベーション」を訴求する。「オールド連合」批判は、リベラル批判へとつながっていくとの指摘に、はっとさせられる。
 
 Ⅲ.3月例会の案内
1.日程・場所:3月20日(木)14.00-16.00時、
       高崎市吉井町西部コミュニティセンター
2.テーマ:
 特集1から
   山本美里『あなたは私で、私はあなた』、
  シリーズ夜店 二階堂裕子『出生前検査と「生きられる障害」の時間』、
 特集2から
  永瀬伸子『子どもを産み育てられない社会―ジェンダーが埋め込まれた日本の働き方』
 
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練馬の『世界』を読む会・2月例会は、8名で。

2025-02-21 15:18:02 | 日記
練馬の『世界』を読む会・2月例会の報告
 
 練馬の『世界』を読む会・2月例会が、2月20日(木)、午後1時から、光が丘図書館第二会議室で、8名の参加で行われました。
 本日のスイーツは、巻さん手作りの新作「フィナンシェ」と、その他2種の甘い物でした。美味しいコーヒーと一緒に頂きました。
 
■ 今月のテーマは
 ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
 ・村山浩昭×須﨑友里「「人質司法」打破の鍵」
 ・木原育子「フェリンゴ女子刑務所へようこそ」
 ・南 彰「「危険な抗議活動」だったのか」
   の4本でした。
 
◎ 第一テーマ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
 韓国の民主主義の高いレベル、特に若い女性の世界に先駆けた運動はすごい。K-POPなどの文化の位置付けも日本とは違う。事の重大さにしては、日本での報道は重視していない観がある。
◎ 第二テーマ・村山浩昭×須﨑友里「「人質司法」打破の鍵」
 ようやく取りかかり始めたが、日本の検察制度は人権無視が甚だしい。国民の処罰感情も問題の根源に。
◎ 第三テーマ・木原育子「フェリンゴ女子刑務所へようこそ」
 二〇二四年から、刑務所改革が始まっていたとは知らなかった。一九〇八年以来の改正だとは。囚人を社会的に差別・排除する考え方に染まっている。管理的な学校を人間関係の豊かな学校に変えること、軍事力でなく、信頼関係で平和を守ることと、通底している。そういうリベラルな方向への進歩が、今逆コースに陥っていることを危惧する。
◎ 第4テーマ・南 彰「「危険な抗議活動」だったのか」
 沖縄の安和桟橋事故を巡る経緯は知らなかった。報道が歪められていたように思う。真実を伝える南さんの仕事は重要だ。
 などと、話し合いました。
 
 ■2月号のその他のお勧めは
 ・吉田 「既存メディアは底力を見せるときだ」 池上 彰
 ・巻  「アウシュビッツの焼却炉」      中村真人
 ・野口 「日本の「野心度」は誰が決めるのか」 江守正多
     「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」宇田川幸大
 ・須山 「戒厳令の夜」            金承福
     でした。
 
◎ 練馬の『世界』を読む会、3月例会 の予定
 ●日 時 3月20日(木) 午後1時~4時
 ※ 第三木曜日が定例です。
 ●場 所 光が丘図書館・第一会議室
 ●持ち物 雑誌『世界』3月号
 ○共通テーマ
 ・「戒厳令とK-POP」          金成玟
 ・「いじめ後遺症」            斎藤 環
 ・「日本学術会議「法人化」論の四つ誤謬」小森田秋夫
 ・「子どもを産み育てられない社会」    永瀬伸子
 ● 連絡先 須山  suyaman50@gmail.com
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東久留米の『世界』を読む会・昼の部・2月例会は、9名で。

2025-02-21 14:18:49 | 日記
東久留米の『世界』を読む会・昼の部、2月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・昼の部の2月例会は、2月19日(水)、午後4時から、生涯学習センター集会学習室5で、新しい方を含めた、9名で行われました。
 
■ 今月のテーマは
 ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
 ・緒方義広「大統領の「内乱」」
 ・宇田川幸大「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」
 ・青木 理「大阪地検の闇の奥」
   の4本でした。
 
◎ 第1テーマ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
  第2テーマ・緒方義広「大統領の「内乱」」
 現代にこんなことがあるのだ。ホッとしたが、楽観できないかも。光州事件の経験から「過去が現代を助け」たのか。若い女性の大きな動きは、歴史上新しいものだ。尹大統領が「陰謀論」にはまっていた可能性を考えると、「陰謀論」は見過ごせない問題だ。K-POPと運動の関係は考えさせられる。
 など、今回の時間の大半を費やす長い論議になりました。
◎ 第3テーマ・宇田川幸大「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」
 従来の戦争責任の追及は、勝者による敗者への追及だった。被害者の人権、人命からの戦争責任の追及という、国民主権のレベルでの戦争責任追及が提起されるようになった。果たして、ウクライナ戦争がそのような経緯に向かうだろうか。先の大戦の日本の戦争責任の論議は最高責任者「天皇」を巡って、問題を残した。
◎ 第4テーマ・青木 理「大阪地検の闇の奥」
 は、時間切れで、日本の検察制度の問題点、その遅れについての論旨の確認で、終わりました。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会(昼の部)3月例会のお知らせ
 ●日 時 3月18日(火) 午後4時
  ※ 定例は水曜ですが、会場の関係で、3月は火曜です。
    お間違えないように。
 ●場 所 生涯学習センター・集会学習室3
 ●持ち物 雑誌『世界』3月号
 ○共通テーマ
 ・「〝最後の独裁者〟の素顔」     魚住 昭×清武英利
 ・「ポピュリズムの本質」            吉弘憲介
 ・「イノベーティブ福祉国家の可能性」
              倉地真太郎、佐藤一光、徐一睿
 ※ この他に、zoomでの『世界』を読む会が、第2水曜の、午後7時からで開催されています。参加希望の方は、メールで申し込んで下さい。
 ● 連絡先 須山
      suyaman50@gmail.com
 
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東久留米の『世界』を読む会・zoomの、2月例会は、5名で。

2025-02-13 17:18:02 | 日記
東久留米の『世界』を読む会・zoom、2月例会の報告
 
 東久留米の『世界』を読む会・zoomの2月例会が、2月12日(水)、午後7時から、5名の参加で行なわれました。お仕事から帰宅するのが遅れた参加者があり、40分くらい遅れてスタート。終了が大分、遅くなりましたが、和やかで別れがたいような時間でした。
 
■ 今月のテーマは、
 ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
 ・宇田川幸大「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」
 ・三宅玲子「情報は民主主義の血液」
 ・高平奇恵「刑事司法はなぜ変われないのか」
   の4本でした。
 
◎ 第1テーマ・趙慶喜「韓国 女性たちの「消えない光」」
 さまざまな意味で、日本との「差」を感じた感想が。若い女性の政治参加。楽しい工夫された行動。K-POPスターと政治の距離。政治的な行動力。光州事件など、韓国が辿ってきた歴史の重みを感じる。暴力支配の再来がありうるものだと感じさせられた。一方で、若い男性が保守化しているのは、なぜか。兵役の影響、儒教文化とフェミニズムの発展。あるいはネットに籠もる男性。日本の同調圧力、「個」の弱さ、が際立つ。
◎ 第2テーマ・宇田川幸大「ウクライナ戦争の戦争責任をどう論じるか」
 論稿を評価する意見と、不十分だとする意見が。戦争犯罪を裁く根拠に据えられるべきなのが、人権、人の命だということ。勝者が敗者を裁くレベルにしか行っていないのを、人権を犯すことを裁くレベルに到達させなくては。そこでは、植民地主義が俎上に上げられる必要がある。今、逆流が起きていて、戦争の犯罪化も一進一退の局面だ。日本に関しては、「傍観者」的態度が重要な問題点だ。
◎ 第3テーマ・三宅玲子「情報は民主主義の血液」
 情報は「血液」であり、「サラサラ」でなくてはいけない。「ドロドロ」では。ネット情報はごく短時間で「更新」され、「上書き」されてしまい、大事なことが見えなくなってしまう。長く振り返られる「紙媒体」の重要さが分かる。森友問題など、なかったように。情報公開条例を活かすのは、市民などの行動だ。足りないぞ。
◎ 第4テーマ・高平奇恵「刑事司法はなぜ変われないのか」
 日本の取調べの現状を知れば知るほど、ムンクの「叫び」の心境だ。「人質司法」にしろ、再審制度にしろ、人権の保障される状態に変えるのは急務だ。明治時代からの監獄法や取調べ法が残っているようだ。黙秘権を貫くべきだが、とてもできそうもない。
 などと、話し合われました。
 
■ 2月号のその他のお薦めは
 ・巻  「アウシュビッツの焼却炉」      中村真人
 ・須山 「「反現職」に沸く世界」       三浦まり
    でした。
 
◎ 東久留米の『世界』を読む会、3月例会のお知らせ
 ●日 時 3月12日(水) 午後7時
 ●zoomでのオンライン開催
 参加希望の方は、メールを下さい。案内を送ります。
 ●持ち物 雑誌『世界』3月号
 ○共通テーマ
 ・「個人の尊厳をひらく」           岡野八代
 ・「いじめ後遺症」              斎藤 環
 ・「子どもを産み育てられない社会」      永瀬伸子
 ・「この社会の社会学」       筒井淳也×亀田達也
 ※ 第2水曜が定例です。ご承知ください。
 ※ 他に、昼の部として、第3水曜、4時から会場で行なう会もあります。
 ● 連絡先 須山
        suyaman50@gmail.com
 
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zoomの『世界』を読む会・1月例会は、5名で。

2025-02-02 16:46:51 | 日記
zoomの『世界』を読む会・1月例会の報告
 
 zoomの『世界』を読む会、1月例会が、1月31日(金)、午後7時半から、5名の参加で行われました。
 
■ 今月のテーマは、
 ・宮本太郎「「一〇三万円の壁」引き上げは若者を救うか」
 ・藤原帰一「「力の支配」に向かう世界」
 ・奈倉有里「悪法と戦争」
   の3本でした。
 
◎ 第1テーマ・宮本太郎「「一〇三万円の壁」引き上げは若者を救うか」
 論文に批判的な意見として、玉木雄一郎がSNSで発信している憲法25条の「生存権」の保障を訴えていることに、全く触れていない、このような対応では「国民民主党」に流れた層への向き合いが全くできていない。世論は、目の前の現実をどうするんだ、という所に向いている。ネット状況を把握した若い年代の論者が出てくる必要がある。消費税全廃を主張する「れいわ」の前進も、そういう動きか。筆者の具体的な総合的政策パッケージが示されていない。ポピュリズムの暴走という問題に、向き合うことが重要だ。
◎ 第2テーマ・藤原帰一「「力の支配」に向かう世界」
 トランプ政権の樹立で、国際社会は、「法の支配」から「力の支配」へと進むだろうという悲観的な見通しを否定できない。「おどし」で、物事を動かすような世界になるのか。ガザは動きが出たが、ウクライナは独裁者としては一枚上手のプーチンを相手に、どうなるのか。このような状況で、日本は対米ベッタリの政策を変えられるだろうか。
◎ 第3テーマ・奈倉有里「悪法と戦争」
 国際政治で「法の支配」が揺らいでいるが、ロシアの国内政治も、「法の支配」、民主主義が悲惨な状況に陥っている。YouTubeの「あしあ」さんの番組などでも、ロシアの国内状況を探ることができる。
 などと話し合いました。
 
https://www.youtube.com/channel/UCWuqzdbBcHGAwaXFVHgoZAQ
 
■ 1月号のその他のお薦め
 ・井内 「村山政権という問い」       宮城大蔵
 ・須山 「正義はどこに」         鴨志田 郷
     「ロングフォーム・ポッドキャストの勝利」若林恵
 
◎ ZOOMの『世界』を読む会、2月例会 の予定
 ●日 時 2月28日(金) 午後7時半~9時半
 ※ 月末の金曜が定例です。
 ○共通テーマ
 ・「大統領の「内乱」」           緒方義広
 ・「年収の壁と働き方の壁」    筒井淳也×首藤若菜
 ・「大阪地検の闇の奥」           青木 理
 ○参加ご希望の方は連絡下さい。案内を差し上げます。
 ● 連絡先 須山
           suyaman50@gmail.com
 
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