1977年に、血液学に貢献したいとの抱負で恩師宇塚の元で、診療研究を開始してから、臨床データーを分析してきました。
急性白血病が対象疾患のメインでしたから症例も多数経験しました。。腫瘍細胞の性質は、決定されてしまっているので回避できない条件です。その前提から治療を選択し、実行するしかないわけです。
最善の治癒という結果を導き出すのは、初回寛解導入療法の深さで、第1コースで、宇塚が提唱した"target point"に到達させ、出血、感染などの合併症を克服させて、完全寛解に導く。という、データでした。
治癒のための最低条件は、初回寛解導入で”質のよい”完全寛解に導くこと。
質のよいというのは、医師にとっては、ストレスが大きい患者の状態(白血球減少が高度、血小板が減少して出血傾向が出るなど)を経ないとなかなか得られません。健康時には共存している細菌叢が、個々の細菌として、感染源となってきたりするからです。