今後かかわりを持つかもしれない研究所の事務長が死亡し、
その事務長は、両親が死亡し、一人っ子で、死後の連絡先も不明で、いかなるものかと研究所長が思案に暮れている、との話を友人から聞き、
雇用主の研究所長が、事務的に、死亡手続きをするしかないではないのと話した。
連絡先不明で死んだ場合、周囲は、あたふた、どうするかと悩むらしい。
臨床医として、死亡診断書を書く前、その後について、今回、考えるきっかけとなった。
戸籍は、出生証明書を届ければ、その後、生きていれば、区切りの年に、行政が施行する行事を連絡するシステムがある。
死亡証明書を、行政に届けた後は、戸籍消滅、そのほかの、若干の手続きが必要とさえている。
遺体、火葬後の骨の扱いについては、埋葬許可書が交付されるが、場所の明記はないはず。
わが身を振り返ると、独居である。両親は他界して、菩提寺に埋葬した。独身の兄が、遠方に独居している。兄が他界した場合などを踏まえ、死も含めて、私が、意思の疎通ができない状態に落ちいったとき、
菩提寺の連絡先を明記したのは、たぶん調べるだろう金銭関係の中に一緒にしているが、このことは、周囲に迷惑が掛からないようにという配慮のため。
死ぬまで生きる。
死に急ぎはしない。
生に執着はない。
遺体はどうされてもよい。
仏教徒なので、仏教界の六道のどこかにはいけるでしょう。極楽浄土でなくてもよいが、
地獄でも、どうやら、いずれは、仏様によって救い出してくださるらしいので。