健康診断を毎年受けて、10年ぐらい前から、貧血を指摘されている方が入院されてきました。
”貧血ですが、軽度なので問題ありません” と、コメントされていたので、放置していたということです。整形外科も、内科も、受診歴はあったのですが、当院受診時は、死んだほうがましと思うほど痛い、と訴えておられます。臭いものには蓋をせず、岡目八目で、虚心坦懐に対面診断を心がけられていても7~8年は、無為にすぎたのでしょうか?それとも、紺屋の白袴よろしく、医者の不養生だったのでしょうか?
もう少し、早く診断するきっかけとなるコメントが健診結果で本人に通知されていたらば良かったのにと思います:望天望気正からず!。
当院のプロトコールMCMP で治療すれば、1コースで腰痛は改善し、自力で生活が維持できるまでに回復されるでしょうが、痛くないほうが、痛くなる前のほうが、治療後のQOLは高いレベルであったろうにと思います。当院の成績については、反響の高い雑誌に投稿するべく目下データーの検討に入っていますが、まだまだ数ヶ月を要します。
貧血、腰痛:という所見があれば、血液専門医は、多発性骨髄腫を疑って検査を開始します。しかし、専門外の医師は、ただちに念頭に浮かんで検査を開始する頻度の病気ではない、むしろ稀な疾患と、多発性骨髄腫は言えるでしょう。
専門外領域に対しては、無知の知を心がけねば、と自戒。
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