北欧などの建物は、その外壁の多くがモルタル仕上げで出来上がっています。
モルタルの仕上げ面は、日本のように几帳面でなく、多少の凸凹もあり、それがまた味わいとなっているようです。真っ直ぐで真っ平の仕上げをことさら好んではいないようです。
少し離れて見ると一棟、一棟に品性と格調があり、異なった存在感を醸し出しています。
我国は、その経済成長の一翼を担ったのが住宅産業だとも云われます。
基礎、大工、建具、電気、設備など多種多様な職種が関わります。
基礎工事だけでも、型枠材、型枠大工、鉄筋や鉄筋工、コンクリートなどが関係します。
元々日本の家の外壁は、殆どが左官屋さんによる、モルタルや土壁などで作られていました。
その住宅産業は、大量生産、大量消費の時代に入り経済発展を牽引するようになります。
短期間に量を売る住宅産業となり、外壁は手間と期間のかかる「湿式方式」から、窯業系のサイディングなどの「乾式方式」に変わりました。
このため多くの左官屋さんは、職種を変えたり、廃業の憂き目にあったりしたのです。
ところが最近は、左官屋さんの仕事が見直されるようになったようです。
外壁材を、パタパタと貼り付ける家づくりに重厚感も威厳も希薄になりました。
乾式外壁材でも現在は、重厚感と落ち着きが備わった素材も少なくありません。
それでもその家、一棟だけの完全なオリジナルの外壁とはならないのでしょう。
今日はコロナ騒動の中でも奮闘中のファース加盟工務店の社長と電話会談をしました。
私達の仲間は、数を売る工務店など一社もおらず、地道で堅実な工務店経営を行っており、コロナ騒動の影響をまともに受けている工務店はありませんでした。
日本各地で奮闘する仲間の工務店経営者に敬意を表します。
写真は道東、知床半島付け根にある斜里町の丹羽工務店さんの作品で勿論、塗り壁です。
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