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椎名誠著、集英社文庫刊
江戸時代に実在した大黒屋光太夫の足跡を辿る旅のルポ記です。
世界一の寒冷地であるシベリア地域を初め、所々に赴きます。
マイナス50度の場所での経験や、ソ連崩壊直前の時期の各地の劣悪な環境やサービス、あるいは人々の日常生活など、興味を引かれることが沢山述べられています。
現在では、ソ連時代の状況が明らかになっていますが、当時は、共産主義に傾倒する文化人や学者が、まだ幅をきかせていた時代ですが、著者のルポ記は共産主義の限界を赤裸々に示しています。
とはいっても、椎名さん独特の文体と捉え方が健在で、脱力系とでもいう感じの著作でした。
また、光太夫の体験をひいて論じる場面が限られています。
椎名さん個人の体験記と言った方が良いと思います。
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○椎名誠 ○大黒屋光太夫
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評価は3です。
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