藤沢周平作、新潮CD
身ごもった女房を病で失った鍛冶職人の嘉吉は、生きる意味を失いすさんだ生活に落ちて行く。ある日、いつものように盗みに入る段取りを終え、稲荷の境内で雨をやり過ごしている。同じように、何組かの人々が通り掛かって、それらの人々の人生の断面を目撃する。盗みを始めようとすると、次の人が・・・。そうして、再生の光の中へ・・・。
藤沢さん独特の、少し湿り気を帯びた、淡い情感に満ちた作品です。最後に主人公がうっすらとした希望の中に歩んで行く様は、心に響きます。朗読は柳家小三治さんです。ナレーションに当たる部分はぶっきらぼうですが、セリフは、落語の登場人物を思わせる生き生きした表現です。朗読として聞いていると、決して巧みではないのですが、静かに心の中に染み込んできます。
評価は5です。
身ごもった女房を病で失った鍛冶職人の嘉吉は、生きる意味を失いすさんだ生活に落ちて行く。ある日、いつものように盗みに入る段取りを終え、稲荷の境内で雨をやり過ごしている。同じように、何組かの人々が通り掛かって、それらの人々の人生の断面を目撃する。盗みを始めようとすると、次の人が・・・。そうして、再生の光の中へ・・・。
藤沢さん独特の、少し湿り気を帯びた、淡い情感に満ちた作品です。最後に主人公がうっすらとした希望の中に歩んで行く様は、心に響きます。朗読は柳家小三治さんです。ナレーションに当たる部分はぶっきらぼうですが、セリフは、落語の登場人物を思わせる生き生きした表現です。朗読として聞いていると、決して巧みではないのですが、静かに心の中に染み込んできます。
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