中島義道著、新潮文庫刊
私は変(わった)人が好きだ。変人とは、世間一般の常識を行動の規範とせず、己が信じる価値観に基づいて行動する人と理解しているので、近づきになりたくはないが、評価することがある。偏りが少ない人でないと尊敬に値しないが。最近知った人物では、財務省の官僚であった高橋洋一さんが秀逸だ。中嶋さんは、かなり前に「うるさい日本の私」を読んで知ったが、ご自身の屈折した人生と強すぎる自我の衝突に苦しみつつ、傷だらけで流血しながら自分の進むべき道を作り上げてきた様子に、驚きつつ尊敬した。あるいは自分にも似た傾向があるのかもしれない。
さて、本書は久し振りに手に取った中島さんのエッセイで「人生に生きる価値はない」という強烈なタイトル。あとがきによれば、編集者が思い付いたものとのこと。このタイトルだけでは中島さんが言わんとすることは正確に伝わらない。本書は連載コラムの文章をまとめたもので、内容は、旅行のこと、職場のこと、世間のこと、哲学的考察など様々だが、ほとんどは平易な文章。最も述べていることは平易では無い。常に「?」が溢れている。哲学している感じ。あとがきを読むと、著者が伝えたかったことが理解できる。解説は、著者と同業者の哲学者が平易にかつ難解に書いている。本書を読んで、ふと立ち止まり、歩いている足下を確かめたいと感じた。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/中島義道
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評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
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私は変(わった)人が好きだ。変人とは、世間一般の常識を行動の規範とせず、己が信じる価値観に基づいて行動する人と理解しているので、近づきになりたくはないが、評価することがある。偏りが少ない人でないと尊敬に値しないが。最近知った人物では、財務省の官僚であった高橋洋一さんが秀逸だ。中嶋さんは、かなり前に「うるさい日本の私」を読んで知ったが、ご自身の屈折した人生と強すぎる自我の衝突に苦しみつつ、傷だらけで流血しながら自分の進むべき道を作り上げてきた様子に、驚きつつ尊敬した。あるいは自分にも似た傾向があるのかもしれない。
さて、本書は久し振りに手に取った中島さんのエッセイで「人生に生きる価値はない」という強烈なタイトル。あとがきによれば、編集者が思い付いたものとのこと。このタイトルだけでは中島さんが言わんとすることは正確に伝わらない。本書は連載コラムの文章をまとめたもので、内容は、旅行のこと、職場のこと、世間のこと、哲学的考察など様々だが、ほとんどは平易な文章。最も述べていることは平易では無い。常に「?」が溢れている。哲学している感じ。あとがきを読むと、著者が伝えたかったことが理解できる。解説は、著者と同業者の哲学者が平易にかつ難解に書いている。本書を読んで、ふと立ち止まり、歩いている足下を確かめたいと感じた。
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