スペイン学を学ぶ人のために

牛島信明、川成洋、坂東省次編、世界思想社刊
前書きで「本書は『スペイン学を学ぶために』と銘打っている。「スペイン学」とは、スペインを総合的に学問することである。」としています。そのため、スペインについて以下のような章立てで多面的に論じています。
　第１章：多民族国家としてのスペイン
　第２章：スペインの言語-多言語社会への道程
　第３章：アル・アンダルス-イスラーム時代のイベリア半島諸地域
　第４章：帝国スペイン
　第５章：スペイン内戦
　第６章：フランコからユーロランドへ
　第７章：スペイン経済とヨーロッパ統合
　第８章：ヨーロッパの中のスペイン学
　第９章：『ドン・キホーテ』の可能性
　第10章：スペインの思想
　第11章：カトリックとスペイン
　第12章：スペイン絵画の特質
　第13章：スペインの伝統芸能
　第14章：日本人の見たスペイン
それぞれの章は、それぞれの分野の専門家が執筆しており、色々な面から同じ国を見ることにより、読了してみると、スペインの全体像が理解出来ます。特に第１章と第２章は、複雑なスペインの成り立ちを解き明かしており、非常に有用でした。また、経済、信仰、芸術、芸能も大変分かり易くさん参考になりました。しかし、第４章：帝国スペインは、文章が読みにくく、初心者向きの記述とは思えません。
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ＵＲＬ => http://ja.wikipedia.org/wiki/牛島信明
　　　　　http://ja.wikipedia.org/wiki/川成洋
　　　　　http://gyouseki-web.kufs.ac.jp/html/96_ja.html
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評価は４です。

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