中島厚志著、日本経済出版社刊
経済活動の拡大は、たとえば耕地の拡大による食糧増産、物資の流通範囲の拡大による消費拡大、貨幣の材料である貴金属の発見、技術革新による生産効率の向上などによりもたらされてきました。そうした変化の要因が人びとの生活や消費活動を変え、経済の拡大を導いてきたのでした。近年ではグローバリズムの進展で、人件費の差に着目した生産拠点の移転や、技術革新による流通革命などで、更に加速さ . . . 本文を読む
冷凍食品を美味しく食べるためには、上手く解凍することが大事ですが、なかなか上手くいきませんでした。ある時ネットでエビの解凍方法を見つけて試した所、非常に美味しく出来ました。冷凍する際に、食品の細胞内の水分を急速に凍結する、解凍する際にも急速に解凍することが重要とのことです。つまり、摂氏零度の付近で熱を奪ったり加えたりする速度を速めることが重要で、電子レンジなどで加熱すると上手くいかないとのことでし . . . 本文を読む
長谷川三千子著、文春新書刊
戦後の民主主義教育を受け、民主主義の理想に何の疑いも抱かないまま社会に出て大きな戸惑いを感じました。現実の社会が非常に複雑で理解しがたいからなのだと思います。それは人間の感情、理性、利害が複雑に交錯する為です。また、テレビ、ラジオ、書籍、インターネットなどの情報に触れ、いつの世も建て前と本音がうまく同居し合い、その狭間で右往左往している人々がほとんどであるのだと思います . . . 本文を読む
1987年公開のアメリカ映画です。再開発の波に抗する住人が立退き屋から嫌がらせを受け、次第に追い詰められて行き、救いを祈ると・・・。アメリカ映画の美質が凝縮した映画だと思います。主演夫婦を演じる俳優が素晴らしく、実際に夫婦であったとのこと。特に妻役のジェシカ・タンディが見事でした。
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P・グッデン著、悠書館刊
本書で紹介された研究によれば、現在の世界で最も話者が多いのは中国語10億人、次が英語の5億人とのことです。しかし、世界の国々で使用している国をカウントすると、一位は英語の115カ国、次がフランス語の35カ国語だそうです。話者が多いのはネイティブスピーカーが多いからですが、英語を使用する国が多いのは、大英帝国の植民地が世界中に広がと経済的な繁栄、更にその次にアメリカが世界の . . . 本文を読む
2016年公開のアメリカ映画です。ティム・バートン監督作品で、特異な能力故に疎外された子供達が登場する独自の作品世界を見られます。脚本自体に魅力は感じませんが、美術が素晴らしく、エヴァ・グリーンを初めとする女優陣のキャスティングが本作の魅力の一端をになっているように感じます。素直に楽しんで見る作品だと思います。
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乙川優三郎著、小説新潮連載
時代劇小説の書き手が現代小説を書いていると聞いていましたが、本作は私は読んだ乙川さんの初めての現代小説です。読み始めは戸惑いましたが、時代背景が異なるだけで、丁寧な心理描写と物語の背景となる工芸や美術の深い取材がうかがえる、静謐な語り口に変わりはありませんでした。フィリピン人の父と日本人の母との間に生まれた主人公のレイが揺れ動く心を抱えながら、独自の美の境地に挑んでゆく . . . 本文を読む
2013年公開のアメリカとフランスの合作映画です。第2作目を先に見てしまいましたが、結末と謎解きが分かっていても十二分に楽しめました。考えてみれば、トリックを舞台回しに使えば、かなり大胆にストーリーを描けます。着目点が良かったのでしょう。
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沢木冬吾著、新潮社刊
沢木さんの著書すべて読みたいと思い立ちましたが、全部で6冊です。本書は、沢木さんが1999年の第三回新潮ミステリー倶楽部賞で高見浩特別賞を受賞した作品で、言わば、世に出た作品のようです。作品に幾分難はあったものの今後が期待できる新人との評が巻末に載せられていますが、少しの緩みも無い緻密な構成で素晴らしい出来映えでした。沢木さんの作品に登場する人物は、一人ひとりに存在感がありま . . . 本文を読む
2007年に公開されたブラジル映画です。ドキュメンタリータッチの作品で、主人公の語りによって物語が進みます。舞台となったリオデジャネイロの惨たる有様に度肝を吹かれました。あるいは誇張もあるかもしれませんが、麻薬、ギャング、汚職となんでもありの様相です。どうなってしまうのかと戸惑って見ていたら、終盤は怒濤の展開でした。
日本も、私が社会人になった頃と今では随分と違いました。新人いびりや無理強いは当た . . . 本文を読む
益田ミリ著、ミシマ社刊
さっぱり上達しない英訳が趣味ですが、単語を覚える気が無い、英文法を学ぶ気が無いまま、少しずつ翻訳をする日々です。本書は、気楽に読めそうなので参考の為に手に取りましたが、本当に気楽に読め、しかも為になりました。英語と日本語を母語とする人の発想と視点の違いが言語に表れていることが良く分かりました。また分からない、という内容が様々で、言語構造の相違による不可解な表現につまづいてし . . . 本文を読む