夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

まず三枝の幸くあらば

2018年01月08日 10時20分20秒 |  気になる詩、言葉


ミツマタが咲くのはもっと後、3月に入ってからですね。今はこんな風な蕾で冬を越しています。
ミツマタって江戸時代に日本に入ってきたって説が有力なのだそうですけど、
万葉集の柿本人麻呂の詩の三枝(さきくさ)がミツマタだって人もいるんですよね。

春されば まず三枝の幸くあらば
  後にも逢はむ な恋ひそ吾妹
         万葉集 10-1895
         柿本人麻呂

春になれば、まず咲いてくる三枝のように
また会えるのだから、そんなに悲しがらないで、恋人よ

もっとも、この三枝、沈丁花だって言う人もいるし、百合だっていう人も(奈良市の率川神社の三枝祭。別名百合祭りというのだそうです。でも百合だと時期が合わないしね~)だから、ミツマタってのは確定じゃないんです。
ちなみに、姓にある三枝(さえぐさ)さんは、このさきくさのなまったものだそうですよ。






蛇の足
人麻呂の詩、2010年の3月9日にもアップしておりました。
この時は花の写真とともにアップしておりましたので、この辺では3月初めに開花ということですね。