出谷日尚蚤
入舟陽已微
林嶽斂瞑色
雲霞収夕霏
谷を出でて日尚はやく
舟に入りて陽已に微なり
林嶽 瞑色を斂め
雲霞 夕霏を収む
谷から出てきたときは、まだ朝だったけど
舟に乗り込んだときには、もう陽は陰ってきた
森や谷は暮れなして
雲や霞は夕焼けの光を吸い込んでしまった
謝霊運の石壁精舎還湖中作(石壁精舎より湖中へ還る)の一部
この詩の本題は、最後にある
意適理無違
私の心は満ち足りて、自然の法則にそむかず、無理がない
というところにあるのですけど、、、
はて、そこまで悟りを開けるには、私は何回人生をやり直さなければならないでしょうね。
朝、出かけてきたとばってん、
船に乗ったときにはもう夕暮れになっとった
森や谷は暮れてきて
雲や霞が光を吸いこんでしもうた
天才だけが悟りの境地に入れるのでしょうし、だから戦争も、諍いも、後悔も、人間がいる限りなくならないのでしょうね。
でも私はものすごく不様に、思いっきり悪あがきして、後悔だらけの人生を終えるのだろうな、と今から思っております。