DATE: 07/15/2005 00:49:32
人のブログを覗きに行って、俳優は後姿で見るというのがあって、なるほどと思ってたけど、私もだいぶ前のことだけど、立ち姿ってことで、ある舞台女優の言葉を紹介したことがあった。プロのアーティストなら舞台に立つだけで、その人の舞台に賭ける気持ち、真摯さが解かるっていうのだけど、確かに作品のテクニックとか、演出とかといった以上に作品やステージ、演奏、あるいはそれ以前のアーティストから直接心に響いてくるものを感じることがある。
例えばゴッホの麦畑。ゴッホ美術館で大掛かりなゴッホ展が開かれたときに、有名な麦畑も展示されていた。それはそれですごいと圧倒されたけど、その隣にもうちょっと小さな麦畑の絵があり、それはもしかしたら知られている麦畑より前に描かれた習作的なものだったのかもしれない。テクニック的にも構図的にも、知られているほうがすばらしいと思ったけど、私はこの小さなほうの麦畑に、背筋がびりびりくるような緊張感と怖さを感じた。荒削りの作品の中にゴッホの思い、執念がもっと強く出たということなのだろうか?
あるお茶のお家元のお茶会で、最初若宗匠(今のお家元)がお茶を点て、ついでお家元が点てられた。若宗匠のお茶はリズム感があり、流麗でそれだけを見れば満点以上のお茶であったけど、その後のお家元のお茶は見ていて、心が和む感じを与えるお茶で、流石としか言いようのないすばらしさだった。
ホロビッツがさよなら公演(2回目のやつ)で来日したとき、思ったのは、彼のミスタッチが気にならないということ、一つ一つの小さな傷が気にならないほどに全体の感じがすばらしい。私はホロビッツというピアニストはそれほど好きなピアニストではなかったのだけど、(私の世代ならルービンシュテインなんかが神様だった)その年輪から来る完成さなんだろうか?
ほんと、やれテクニックだとか、目新しさだとかで、作品を飾り立て、綺麗だねとか、奇抜だねっては感じても、心に何も訴えるもののない作品ばかり見ていると、本当はアートなんてテクニックの問題ではないのだなって思えたりする。でも日本の画廊って、作品を見るときにテクニックしか見ないよね。悲しいことに。
それがリハーサルであっても、ステージの中央に立ち踊りだす瞬間に、気持ちに何か伝えてくる人がいる。このような人の踊りは、演出などは別にして、踊りとしてはすばらしいものになる。
ところで最初の人のブログで、後姿で見るというのは始めて聞いたので、次からは舞台の袖で見てみましょうって書いたけど、私にとって人の袖って手を入れるところ、でも横から眺めるのもいいかもね。特に単の季節になってきたし、若い綺麗な女性なら、、、、
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人のブログを覗きに行って、俳優は後姿で見るというのがあって、なるほどと思ってたけど、私もだいぶ前のことだけど、立ち姿ってことで、ある舞台女優の言葉を紹介したことがあった。プロのアーティストなら舞台に立つだけで、その人の舞台に賭ける気持ち、真摯さが解かるっていうのだけど、確かに作品のテクニックとか、演出とかといった以上に作品やステージ、演奏、あるいはそれ以前のアーティストから直接心に響いてくるものを感じることがある。
例えばゴッホの麦畑。ゴッホ美術館で大掛かりなゴッホ展が開かれたときに、有名な麦畑も展示されていた。それはそれですごいと圧倒されたけど、その隣にもうちょっと小さな麦畑の絵があり、それはもしかしたら知られている麦畑より前に描かれた習作的なものだったのかもしれない。テクニック的にも構図的にも、知られているほうがすばらしいと思ったけど、私はこの小さなほうの麦畑に、背筋がびりびりくるような緊張感と怖さを感じた。荒削りの作品の中にゴッホの思い、執念がもっと強く出たということなのだろうか?
あるお茶のお家元のお茶会で、最初若宗匠(今のお家元)がお茶を点て、ついでお家元が点てられた。若宗匠のお茶はリズム感があり、流麗でそれだけを見れば満点以上のお茶であったけど、その後のお家元のお茶は見ていて、心が和む感じを与えるお茶で、流石としか言いようのないすばらしさだった。
ホロビッツがさよなら公演(2回目のやつ)で来日したとき、思ったのは、彼のミスタッチが気にならないということ、一つ一つの小さな傷が気にならないほどに全体の感じがすばらしい。私はホロビッツというピアニストはそれほど好きなピアニストではなかったのだけど、(私の世代ならルービンシュテインなんかが神様だった)その年輪から来る完成さなんだろうか?
ほんと、やれテクニックだとか、目新しさだとかで、作品を飾り立て、綺麗だねとか、奇抜だねっては感じても、心に何も訴えるもののない作品ばかり見ていると、本当はアートなんてテクニックの問題ではないのだなって思えたりする。でも日本の画廊って、作品を見るときにテクニックしか見ないよね。悲しいことに。
それがリハーサルであっても、ステージの中央に立ち踊りだす瞬間に、気持ちに何か伝えてくる人がいる。このような人の踊りは、演出などは別にして、踊りとしてはすばらしいものになる。
ところで最初の人のブログで、後姿で見るというのは始めて聞いたので、次からは舞台の袖で見てみましょうって書いたけど、私にとって人の袖って手を入れるところ、でも横から眺めるのもいいかもね。特に単の季節になってきたし、若い綺麗な女性なら、、、、
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