狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

中国ジャスミン革命の足音!パクリ新幹線

2011-07-29 21:38:59 | 未分類

 

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焚書坑儒の国・中国で、今言論封鎖の伝統芸が通用しなくなりつつある。

パクリ新幹線のズサンな技術システムやよりズサンな事故処理の解明はさておいて、今回の事故に関する中国メディアの報道には、これまでにはない新しい動きが見られる。

これまでのように中国メディアが政府の隠蔽工作の圧力を跳ね返して、国民と共同で政府批判を始めたのだ。

これは「中国ジャスミン革命」の足音なのか。

言論弾圧が伝統芸の中国もネットの普及は抑えきれず、当初は専ら鉄道省や上海鉄道局などに責任転嫁し、トカゲの尻尾切りで一件落着を図ると思われた。 が、国民とネットの強力な批判に抗しきれず、ネット書き込みは黙認したが、それでも政府批判にたいしては強力な規制を敷いていた。 ところがネットの力は政府当局の予想を大きく上回っていた。

たかがテレビワイドショー、されどテレビワイドショー!

「特だね!」が、中国ネットの新浪微博が政府の報道規制を跳ね返した様子を伝えている。

新浪微博には1億4000万人の加入者がいるという。

中国のメディア史上画期的出来事だが、国民と連携したメディアがついに政府批判を始めたのだ。

温家宝首相「事故現場訪問」させたSNS「新浪微博(シナ・ウェイボー)」

加入者1億4000万人、1日の書き込み6000万件
   「とくダネ!」はこれまでに伝えられた中国国内の手抜き工事の実例を並べた。

☆ 2008年の四川大地震では、小学校が倒壊して大勢の子どもが死んだ。手抜き工事がいわれたが、政府は否定、報道も禁じて、結局うやむや。
☆ 09年12月に改修が終わった上海の蘇州河大橋に亀裂。調べたら、橋脚の中にゴミが詰まっていた。市当局は構造の安全性に問題なしでおわり。
☆ この6月30日に開通した青島海湾大橋(全長36キロ)で、1週間でガードレールの落下、ボルトの抜け落ちなど。業者は「時間がなかった」
☆6月に上海で、完成間近の高層マンションが1棟丸ごと横倒し。市は 「設計や資材に問題なし」でそれっきり。

   まだまだある。道路の真ん中が陥没した。6階建てのマンションの半分が突然崩れた。 風速20メートルで折れたテレビ塔。日本では考えられないことが次々に起るが、当局が非難されることはなかった。

   今回の鉄道事故は違う政府は報道機関に圧力をかけたが、メディアは激しく政府の責任を追及した。背後にツイッターのようなSNSがあって、これで国民が盛んに発信している。メディアもこれを無視できなくなったのだという。

   SNSは「新浪微博(シナ・ウェイボー)」といって、09年8月にスタート。加入者が1億4000万人(日本の人口より多いぞ)、1日の書き込みが6000万件というものすごさ。ここに政府批判が殺到したが、数が多過ぎて当局も削除できない。

                    ☆

 TBS[朝ズバッ!も中国国営テレビが政府批判をしたことを報じている。

 《  中国高速鉄道事故の対応をめぐり国内外から批判が噴出しているなかで、中国メディアにも変化が現われている。共産党や政府の方針を伝えることが多く、党や政府のノドとか舌といわれている国営テレビの中国中央テレビで26日(2011年7月)、女性キャスターが声を詰まらせ涙ながらに異例の政府批判をしたのだ。

高速鉄道事故「発展の意味見直せ」
   女性キャスターは事故について、「こんな危険なシステムがなぜ運行できるのか。発展の目的と意味を見直すことを期待したい」と話し始めた。そして、2歳の女児が救助活動を打ち切ったあとに発見されたことに触れ、「鉄道省は奇跡と言いましたけど、彼女にとって耐えられない災難です。政府の長期保障制度を期待したい」と涙を流しながら訴えた。

   奥田進一・拓殖大政経学部准教授はこう話す。

これまで無表情だったアナウンサーが、アドリブで感情表現したということは、共産党のコントロールがついに及ばなくなったということではないでしょうか。そのくらい感じてもいいくらい衝撃的事件だった。インターネット上の世論を受けて、報道スタイルを変化させている。マスコミが本来の意味のマスコミになろうとしているのでしょう
   ちょっと過大評価ではないか。はたしてアドリブなのか、本来の意味のマスコミになろうとしているのか、これだけで判断するのは早すぎる。

党中央が狙う「鉄道省に責任押しつけ」
   毎日新聞論説副委員長の与良正男は「政府機関を批判するのは異例かもしれないが、彼女の判断だけではできないこと。気になるのは、(事故責任で)鉄道省をかなり強調しており、党中枢ではないというのが透けて見えません?」と慎重な見方をする。》

前日28日の「特ダネ!」では[鉄道事故で火が付くか?中国「第2の天安門事件」と延べ、新聞報道だと、杭州でのデモでは参加者が「立て、奴隷になることを臨まぬ人々よという中国国歌を歌ったと報じていた。 

中国政府系メディアが暴露! 「共産党指導部はもはや民衆を抑えることはできない」
2011年07月28日

提供:日刊サイゾー

 中国の高速鉄道事故における国民の爆発的な怒りを、中央政府が抑えきれない事態に陥っているようだ。事故翌日に処理部隊が車両の一部を埋めてしまったことに、ネット上では「真相の隠蔽だ!」と非難轟々。さらに、同日深夜に会見した鉄道省の報道官による「現場がぬかるみで、放置すると危険だと判断した」との説明に、納得できない記者たちが殺気立つ場面も。空気を読んだ報道官が、「隠蔽ではありません! 皆さんは信じないかもしれませんが、私は信じています......」と苦しいコメントで頭を下げる珍場面も見られた。

 一方で、政府は25日までに、国内のメディアに対して独自取材をしないよう求める通知を発令。お得意の情報統制に打って出たものの、27日には犠牲者遺族約100人が横断幕を広げて抗議行動を敢行。共産党指導部の思惑に反し、ネット通りアルの両面で政府批判は強まるばかりだ。

 「一党独裁」「言論統制」がキャッチフレーズ(?)の中国で今何が起こっているのか。中国の大手政府系メディアの担当者が、「絶対匿名で」を条件にインタビューに応じてくれた(聞き手=浮島さとし/フリーライター)

――インターネットの普及により、政府が民衆の不満を抑えきれなくなっているとの見方が、日本人の間で広がっています。

「確かにネット上で湧き上がる不満の声を、共産党指導部も止めることができなくなってきてます。その対応に躍起になっているという印象は、現場にいても感じます」

――実際にどういう形で情報統制がなされているのでしょうか。

「中国では電波や新聞、雑誌、フリーペーパー、ネットニュースにいたるまですべて共産党の宣伝部の検閲を受けていますので、そこに露骨な政府批判の記事を見ることはありません。ただ、今の民衆は、こうした報道をほとんど信用していませんので、ニュースサイトの書き込み欄に怒りのコメントが大量に書き込まれるのがパターンです」

――政府批判のコメントが大量に書き込まれると、やはり削除されるわけですよね。

「そうです。ただ、消しても次々と書き込まれるので対応しきれません。最近では微博(中国のTwitter)でリツイートされまくると、もう止めることは不可能ですね。それがさらに民衆の怒りを増幅する。そうなると政府も民衆に擦り寄るしかありません。今回、いったん埋めた列車を掘り起こしたのも、その流れだと見ていいでしょう」

――BBSやサイトそのものが消されたりはしないのですか。

「そこが昔と今の中国の違いなのですが、かつてのように露骨な規制は、かえって民衆の怒りに火をつけるのでやりづらくなっています。そこは、ある意味で大きな変化でしょうね」

――閉鎖が難しいといっても、中国では海外サイトがブロックされていて、見られるサイトが最初から制限されていますよね。

「確かに、政府はグレートファイヤーウォールで海外サイトをブロックしていますが、最近ではそれも、『vpn』というサービスを介すれば、Facebookなどの海外サイトも見られるようになっていて、そこで中国民衆が本音を共有できるようになってきました。その影響は大きいと思います」

――ということは、やはり変化というものを実感されているのですね。

「そうです。まず、民衆が報道をまったく信じなくなった。『どうせ都合のいいことしか知らせない』というスタンスで見ている。また、政府も露骨な抑圧はしにくくなっている。今回の鉄道事故への対応でも、いったん埋めた車両を掘り起こしたり、被害者に前例のない多額の補償金を支払うとしている。そういう懐柔策をとるようになりました。これも大きな変化です」

――先般、事故の関連で鉄道省の役人の会見があり、説明に納得しない記者が怒号を浴びせる場面がありました。ああいうこともかつてはなかったのではないでしょうか。

 
.
「その通りです。5年くらい前までは会見なんてものがほとんどなく、報道指示があるだけでした。あの鉄道省の説明は到底納得できる内容ではありませんでしたが、それでも開いた。そして、怒る記者に頭を下げるような形になった。こういうことは、かつてはなかったことです」

――政府が国内の不満を抑えきれなくなりつつあることは理解できましたが、それと関連して、政府は不満が起こると、とにかく日本を敵に仕立てて問題をすり替えますよね。

「おっしゃる通りです。毒餃子事件のときもそうでした。悪いのは日本だと矛先を変える。今回の事故でも、人民日報が7月25日付けで『日本では中国の事故をあざ笑う報道をしている』などと報じています。『事故に特に敏感に反応しているのは日本』『事故が日本メディアを喜ばせている』『揶揄している』『嘲笑している』など、意図的な表現が見られますね」

――報道する立場からご覧になり、民衆の不満は年々拡大しているとお感じになりますか。

「ひとことで民衆といっても、どの層を語るかにより違ってきます。都市部の富裕層にはそれほど不満はないでしょうが、地方の貧困層はインフレの進行でどん底の生活を強いられていますから、その不満はもはやピークでしょう。また、民主化の思想を持つインテリ層にも不満は蓄積しているようです」

――日本に帰化した評論家の石平(せき・へい=シー・ピン)さんに先日お話を伺ったのですが、「民衆の不満が爆発するのは経済が停滞したときだ」とのご意見でした。経済の成長が止まるとすべての矛盾が噴出すると。

「はい、その傾向は既にいろいろなところに表れていると思います」

――石平さんによれば、78年から09年までの30年間で中国の経済規模は92倍に拡大したが、それに対するマネーサプライは702倍にも膨らんでいると。常にお金を発行することで経済を支えてきたが、そんなやり方には限界があると。

「その指摘は正しいと思います。ただ、よく耳にする『不満が爆発する』というのが、具体的にどういう規模で、どんな形で起こるのか、それにより国そのものがどうなるかについては、正直誰もわからないと思います。いずれにしても、これからの中国は今までのような独裁政権での体制維持はだんだん難しくなるでしょう」

――それはネットの普及で情報統制が維持できなくなってきたからですか。

「その通りです。独裁政権が体制を維持するには、なんといっても情報統制ですから。それがインターネットの普及でできなくなれば、政権の維持が困難になるのは必然でしょう。今回の列車事故の報道に対する民衆の怒りを見ていると、その動きは確実に始まっていると感じます」
(インタビュー方法は通訳を介した電話によるもの)

                       ☆

今年の2月の時点で、朝日新聞は、こんな報道をしていた。

 

ネットの普及には抗しきれず、焚書坑儒の伝統を誇る中国も、「ジャスミン革命」の足音が日一日と近づいてくるのが良くわかる最近の中国のメディアの政府批判である。

 【おまけ】

中国高速鉄道事故、中国メディアが異例の政府批判―韓国
2011/07/29(金) 10:46  

 《  韓国メディアは、中国鉄道当局は惨事から5日ぶりに追突事故の原因明らかにしたが、複数の中国メディアは中国政府を正面から批判しており、これは異例な状況である伝えた。》

 《  また、中国のタブロイド紙・新京報は27日、政府の不透明で、未熟な対応批判の一面を批判。経済紙・21世紀経済報道も同日、高速鉄道技術と安全を自画自賛した当局者らの発言を改めて取り上げ、28日には温州市が弁護士に遺族の弁護をしないよう圧力を加えたと報じた。》

 《 温家宝首相の事故現場への訪問は、これらの国民の怒りや世論を収束させるためと指摘。中国政府は当初、自然災害が原因と述べ、一歩遅れて信号と管制システムの障害、そして現場の従業員の未熟さによるものだったと事故の経緯を明らかにした。しかし、遺族らが賠償の合意を拒否するなど、世論の批判はさらに激しくなっていると伝えた。》

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コメント (1)

結局トカゲの尻尾切り、パクリ新幹線事故、

2011-07-29 08:30:22 | 未分類

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今回のパクリ新幹線が開業一ヶ月足らずで40人の死亡事故を起こしたことにに対し、テレビコメンテーターの面々が、日本の新幹線47年の歴史をかけて培ってきた技術を短期間で達成しようとした拙速がその原因だと解説しているが、これは一見、的を射ているようで必ずしも新幹線の真実を伝えてはいない。

これについては作家のなかにしれい氏が某テレビ番組で、自分の満州での経験を基に、「日本の新幹線の技術は、戦前満州の広野を疾走した当時の世界最速・特急電車・あじあ号に辿る100年の歴史がある」と語っていた。

なかにしれい氏の日ごろのリベラル左派を気取った言説には常々辟易させられているが、満州体験者として日本の誇り「あじあ号」を例えに出したことには賛同する。

中国は日本が満州に残した当時の世界最先端の技術の結晶とも言うべき「あじあ号」をそのまま接収したが、宝の持ち腐れでその後の技術の発展には繋がらず、敗戦による廃墟の中から作り上げた日本の新幹線をパクルという伝統芸に頼ったのである。

パクリの罪は因果応報で、この有様である。↓



中国に取っては猫に小判であったが、あじあ号は大陸縦貫特別急行と呼ばれ、当時としては斬新な流線形の蒸気機関車と専用固定編成の豪華客車で構成され、そのほとんどすべてが、 日本の技術によって設計・製作されており、当時の日本の鉄道技術水準を示すものである。

  
5年前の3月、中国に新幹線を売る危険性について当日記は次のように警告した。
  赤い夕日の満州で 2006年3月4日世抜粋。
≪3月3日雛祭りの神戸港。
日本が世界に誇る新幹線の車両が「密かに」中国向けに船積されていた。
通常であれば華やかに、そして誇らしげに行われるはずの記念式典などは一切開かれず、ひっそりとした出荷であった。
中国では国家的プロジェクトを日本企業に任せることへの反発もあり、小泉純一郎首相の靖国神社参拝などを理由に悪化する反日感情に配慮したとの見方もある。》(共同通信)
今、日中関係は小泉首相の靖国参拝以来「政冷経熱」から「政冷経冷」になりつつあると言われ最悪の関係にある。
(略)
しかし新幹線は中国に向かって出荷された。
その陰には中国の遠大な野望が隠れていた
自力では果たせなかった夢。
満鉄時代、日本が世界に誇った技術の集大成「中国版あじあ号」の再来を!
彼等は日本が満州に残した「世界に誇る技術」をそのまま接収した。
が、それを発展させる事は出来なかった。
そして今、日本の最先端技術を新幹線と云う形で丸ごと飲み込もうとしている。≫

新幹線の技術は戦前、赤い夕日の満州を爆走した当時世界最速の「あじあ号」にたどる、と言及しなければ真実を語っているとはいえない。

 

赤い夕日の満州で

中国大陸の「地上の星」

中国の新幹線

            ☆

日本の新幹線の技術は戦前の「アジア号」にたどる100年の技術(あじあ号は1931年開業)によって培われたものであるが、それを上辺だけパクったのがパクリ新幹線なので、技術等のハード面だけでなく当然人材育成のソフト面にも大きな欠陥があった。

パクリ新幹線にハード、ソフトの両面に欠陥があったことは、いまさら驚くに値しないが、当初、雷様のせいにして天災を主張していた中国政府当局が「寄せ集め技術の欠陥」を認めたことが驚きである。

寄せ集め技術の欠陥露呈=人材育成追い付かず-中国鉄道事故
 【温州時事】中国浙江省温州市の高速鉄道事故に関し、中国当局は28日、信号設備の欠陥と職員の未熟さが事故につながったとする「人災」の側面を認めた。ここ数年で高速鉄道網を急拡大してきた中国だが、各国から寄せ集めた技術の未消化と人材育成の遅れという急ぎ過ぎた代償が明白となった。
 信号設備を設計した北京全路通信信号研究設計院は、もともと鉄道省の一部だった国有企業、中国鉄路通信信号集団の子会社で、同省の完全なファミリー企業。開通したばかりの北京-上海線を含め、国内の高速鉄道の信号システムを独占するだけに、欠陥発覚の影響は大きい。
 同日付の中国紙・第一財経日報によると、CTCSと名付けられている列車運行制御システムには、中心的技術として日本の川崎重工業のものが導入されているほか、仏独など欧州各国の技術も使われている。しかし「中核のプログラムは解析すらできていない」と関係者が認めるように、つぎはぎ状態で、業界内では以前から信頼性を疑問視する声があった。
 安路生・上海鉄道局長は事故原因報告の中で「職員に対する教育・訓練が十分でなかった」と認めた。今回は一部当直者の対応を問題視しているが、中国の鉄道現場の人材不足は深刻だ。共産党機関紙・人民日報は昨年12月、高速鉄道の運転資格を最初に取得した運転士を「たった10日間の訓練で最高時速350キロの列車を運転した」と称賛。運転未経験の大学新卒者も、約4カ月の実習だけで現場に送り込まれているという。
 28日、事故現場で記者会見した温家宝首相は「速ければ良いわけではない。安全が第一だ」と、鉄道網整備のペースダウンを示唆した。(2011/07/28-17:23)

               ☆

普通の国なら恥ずべきことを。「(新幹線の運転士が)たった10日間の訓練で最高時速350キロの列車を運転した」と自慢の対象にするくらいだから、これを平気で自慢する共産党もアレだが、党の宣伝を鵜呑みにして乗車した中国国民こそアレの極地である。

運転未経験の大学新卒者も、約4カ月の実習だけで現場に送り込まれているというから、中国を旅行する方々は乗車の際はゆめゆめ死亡保険だけはお忘れのないように。

中国政府要人の中では比較的人気があるといわれる温家宝首相が、28日、事故現場で記者会見し「速ければ良いわけではない。安全が第一だ」と、鉄道網整備のペースダウンを示唆したが、結局「悪いのは末端組織である」といった、政府のトカゲの尻尾切りの意図がみえみえである。

【中国高速鉄道事故】
政府「鉄道王国」にメスも 利権構造に国民不信
2011.7.28 20:13

 【北京=矢板明夫】中国浙江省温州市で起きた高速鉄道事故で、温家宝首相が28日の記者会見で、鉄道省の腐敗問題を自ら言及するなど不快感を表明した。同省をたたくことで国民の怒りを鎮めようとする狙いもあるとみられる。有力政治家が数多く輩出し、強大な利権構造の中にある「独立王国」が事故を機に、解体される可能性も出てきた。

 救出作業をあまりにも早期に終了させて、車両の一部を地下に埋め込んだことや、事故原因が未発表のまま運転を再開したことなど同省の一連の対応に対し、国民の不信感が高まり、インターネットは、「人命軽視」「隠蔽(いんぺい)体質」といった言葉であふれた。

 共産党中央宣伝部は25日、「プラス面のニュースを中心に報道するように」との通達を出したが、国内の各メディアはこれに抵抗し、「犠牲者への追悼文特集」「外国の事例の紹介」などの形で鉄道省の対応を間接的に批判し続けた。

 事故の6日目にもなって、温首相が現場を訪れて国内外の記者に対し「真相解明と責任追及」を約束すること自体異例なことであり、中央政府の鉄道省への不満表明に等しい。このまま対応を任せ続けたら、国民の批判の矛先は中央政府に向けかねないとの胡錦濤政権の懸念が背景にあるとみられる。


 鉄道省は、1960年代までは、戦争に備えて軍隊と物資を運ぶ軍事的側面が重要視され、他の省庁と比べて国務院(政府)から独立的な存在であった。その伝統は今でも引き継がれ、鉄道省は自ら警察、検察、裁判所など独自の部署を持っている。

 70~80年代までは、最高実力者の●(=登におおざと)小平の側近だった万里氏、丁関根氏などの有力政治家がトップに就くことが多く、権力は拡大を続けた。近年の高速鉄道建設に伴う財政投資で巨大な利権のネットワークが形成されており、腐敗の温床にもなっている。

 胡政権は数年前から省庁再編の一環で鉄道省を交通省の一部に吸収合併させる構想を持っていたが、当時の鉄道相の劉志軍氏が江沢民前国家主席の支持を受けて激しく抵抗し、実現されなかった経緯がある

 その劉氏は今年2月に経済問題で解任されていることに加え、今回の事故で国民の信頼は失墜したことで、胡政権は鉄道省の巨大な利権構造にメスを入れる可能性が高くなった。

                     ☆

温家宝首相は当局の事故処理に遺族らの不満が高まっていることを認めた上で、「胡錦濤国家主席も私も『救出を最優先せよ』と指示した」と説明し、「カギは真相を明らかにすること。国民の意見に耳を傾け、責任ある説明をしなければならない」と述べた。

だが事故が起きてしまってから今頃「安全第一」だの「救出が最優先」だの「情報公開」どのと普通の国なら当然のことを、「病を押して」現場に来たと弁解する温首相の口から聞くと、違和感を感じるのは筆者だけではないはずだ。

「胡錦濤国家主席も自分も最善のことをしたのだが、末端組織がダメだった」と自己保身と責任転嫁が読み取れるではないか。

病を押して現場に=中国首相が異例の釈明-鉄道事故

 事故責任、徹底追及へ=高速鉄道「信頼失う」-中国首相

その舌の根も乾かぬうちに、共産党が「高速鉄道事故について、独自取材で「真相」を追究することを禁止する通達を出した」という。

一党独裁の中国で中国共産党と政府幹部の意見が違うということは、政府自体の崩壊を意味するのではないか。

メディアの「真相」追究を禁止=中国高速鉄道事故で宣伝部門


                   ☆

中国政府幹部がどんなにきれいごとを言っても、腐敗そのものの中国共産党体制そのものを崩壊させなければ、このような事故は続発する!

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