ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

黄色いカレー

2013-08-16 21:35:25 | つぶやき
昨日は終戦の日だった。

それについて、特に思いにふける世代ではないが、今でも年配のお客さんと
話をすると、時々、「満州で生まれて…」とか「台湾にいた…」という方に
出会うことは多い。

90年代はじめだったか、台湾に初めて行った時、夜市でカレーライスを食べた
ことがあった。「咖哩飯」と書くらしいが、その黄色いカレーは、私がまだ子
供だった頃、町の食堂で一度か二度食べたことのある懐かしい味のカレーだった。
いや、昭和50年代くらい前までの家庭のカレーの味といってもいいかもしれない。
とにかく、今の日本ではおそらく絶滅してしまったカレーの味だ。

色は黄色で味は子供用のカレーのようにほんのり甘かった。小麦粉でとろみを付け
た薄味のそのカレーには福神漬けの代わりに、たくわんが付いていた。
これでサイダーのコップにスプーンが入って出てくれば、完全に昭和40年代のくらい
までの日本の食堂のカレーだと思った。

美味しいかと聞かれれば、今のカレーのほうがずっと美味しい。でも、私より前の
世代の日本人なら、誰しも懐かしさを感じるだろうと思った。

この「黄色いカレー」聞けば、戦前の台湾に日本が持ち込んだものだった。

あらゆるものが、進化している時代である。食べ物も結して、例外ではない。

戦後数十年で、それまであった黄色いカレーは日本から消えて行った。それが、台湾
では、昔のまま残っている。今この2013年にもちゃんと食べられているそうだ。

アジアには、まだまだ戦前の日本を感じるものがたくさん残っている。

私のような戦争を知らない世代でも、そんな日本を知ると懐かしさを感じ、それがどういう
経緯で伝わったのか疑問を持ったりすることもある。

正面から戦争を考えるなんて無理だが、カレーをきっかけになら、少しは思考も広が
るような気がしている。



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