ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ハードル

2017-05-09 20:08:14 | 
「黄金のバンタムを破った男」百田尚樹著を読んだ。


先日、亀田兄が何かの企画で素人3人と対戦し、もし素人の誰かが勝てば1000万円貰えるなどと
いうのをやって話題になっていたが、これを読むと近年のボクシングは、随分、やわになったな
と思わざる得ない。

ひと昔前、ボクシングの世界チャンピオンはわずか8人しかいなかった。つまり8つの階級に、
それぞれ1人すつの王者がいただけだ。ちなみに現在は17階級、しかもチャンピオン認定団
体も増えて、主要の4団体がそれぞれチャンピオンを認めていて、その総計は70人ほどにも
なるらしい。

これだけでもチャンピオンのハードルが随分、下がったのがわかる。
まぁ、それでも大変なことは大変なんだろうけれど…。

私などボクシングなんて全く興味はないけれど、、子供の頃、「あしたのジョー」だけは
良く見ていた。そんなあしたのジョーの丹下段平と矢吹丈のモデルになったのは、協栄ジムの
初代会長の金平氏と海老原博幸という人物で、この2人には有名な伝説があった。

協栄ジムの金平会長は、ボクサーだったが、体力の限界を感じて現役生活を引退してトンカツ屋を
開いた。開店の日、店の前のアルバイト募集の貼り紙を見て一人の少年がやってきた。ガリガリに
痩せていたが、バネのありそうな身体を見た金平は、少年にその場で縄跳びをさせた。
しなやかにロープを跳ぶ少年の動きを見た金平は、何と即座にトンカツ屋をたたみ、ボクシングジム
を作った。この少年こそ、後の世界フライ級のタイトルを2度にわたって獲得した海老原博幸だった、
という話だ。

これだけでも、大変、面白い話だが、読み終えると、ちょっと元気が出るというか、なかなか
熱くなる内容でもあった。

でも、やっぱり亀田兄弟のボクシングはちょっと…。

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