ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ケニア ナイロビ編

2019-04-09 00:15:49 | 旅行(海外)
名古屋を日付の変わった深夜0時30分に発ったタイ航空がバンコクに着いたのが早朝5時。4時間半後にオマーンのマスカット行きに乗り継ぎ、マスカットに着いたのが午後13時過ぎ。それからさらに4時間待ってナイロビ行きに乗り換え、目的地ナイロビに着いたのが夜の22時半。日本から西に向かって飛び続けると、時間が戻るため1日が長くなる。すでに日本を発って30時間が過ぎていた。けれど、そのおかげでぎりぎり出発日当日に東アフリカに着くことができた。

ホテルに着き、シャワー浴びると一瞬で深い眠りへ落ちた。

このまま9時くらいまでは眠かせてほしかったのだが、子供が5時に目を覚ました。時差と興奮で眠れなかったらしい。部屋の電気を付けられ、さすがに腹が立ったが、まぁ、仕方ない。娘は持ってきた公文をやり始めた。終わるとなにやらガサガサと煩い。こうなると、もう眠れず、結局6時には起きる羽目に…。

今日はとにかくマサイマラへのサファリを予約しないといけない。事前にネットでも予約ができるのだが、いろいろ調べてみると現在、日本人のたまり場になっている安宿で申し込むのが最も安いということで、ダウンタウンにある「ニューケニアロッジ」に向かう。24年ほど前は「イクバル」という宿が日本人のたまり場だったが、今はこちらに移っている。

宿泊している中級宿から歩いてニューケニアロッジに向かう。地図で見ると20分くらいの距離だ。あらゆるガイドブックには、日中でもダウンタウンは絶対に歩いてはいけないと書いてある。けれど、やっぱり歩きたい。どういう状況なのかちょっとは観てみたい。ということで持ち物は全部宿へ置き、手ぶらで行くことにした。最初は緊張しながら3人で縦になって歩いた。少したってやっぱり大丈夫と確信した後、道を間違え、どぶ川沿いの道へ入った。ここはちょっと無理かなと思ったものの、それでも歩みを止めずにいると、後ろから妻が「ここはヤバイくない?」と大きな声でひと言。その後、すぐにボロボロの服を着た子供と大人に「金をくれ!」と囲まれ、慌てて子供の手を取って妻と早歩きで近くの店に入った。店のおじさんに「ニューケニアロッジ」の場所を尋ねると、「ここは危ないから付いてきなさい…」と最後まで案内してくれた。この人のおかげで救われた。道を2本、間違えていた。

同じダウンタウンでも、行ってはいけない場所とそうでない場所がある。きっとあの道とニューケニアロッジの間にある1本の道がその境なのかなと勝手に理解した。それ以後、ダウンタウンやその他の場所も、昼間は全く問題なく歩けた。個人的な意見だが、たまたまだとか、運が良かったとかそういう感じではない。ナイロビは危ないというのは、確かにあるけれど、抑えるところだけ抑えていれば、昼間は大丈夫だと断言できる。もちろん狙われてしまったら、場所は問わずやられる。でも、それはどこの国でも同じだ。多くのガイドブックには、ナイロビの街歩きは危険だ、絶対にダメ、などと書いてあるせいか、欧米人と東洋人のおおよそ外見から外国人だと判別できる人らは、新市街を含めて、もう、全くと言っていいほど歩いていない。皆、移動にはUberを使い、車を降りるとすぐに建物に入ってしまう。ひと昔前の南アのヨハネスブルグやナイジェリアのラゴスに滞在するときのように…。一度、悪評が広まると、一気にこうなってしまうんだなとつくづく思った。

ニューケニアロッジ。

久しぶりの日本人の安宿。昔あった、「イクバル」と清潔さは、そう変わらない。ドミで1泊800円。初めはもっと日本人の旅行者がたくさんいるのかと思ったが、いたのはNGOで来ていた女の子がひとり。聞くと、旅行者は最近はあまりいないのだとか…。これも時代の変化なのかな…。

マサイマラへのキャンプサファリを申し込む。値段はやっぱり安かった。しかも子供はうれしい半額。その日は、スーパーへの買い出しや雑貨のマーケットへ。歩いていて思ったのは、25年前とほとんど変わっていないということ。いや、むしろ退化しているような感じさえあった。相変わらず町は汚いし、大気汚染も酷い。道路もガタガタだし、インフラの駆逐化は酷い状況だった。

東アフリカで言えば、元々ケニアは観光立国だし、以前は周囲の国々より一歩抜き出ていた感じがあった。ナイロビは特に大都会で、間違いなく東アフリカのゲートウェイだった。でも、今はエチオピアも台頭し、何よりあの大虐殺のルワンダが奇跡の発展を遂げて、なんでも、「今、起業するならルワンダ!」という言葉が、アフリカ全土を席巻していると、日本人のNGO関係の人が言っていた。ケニアはあらゆる腐敗が酷いが、ルワンダ人は時間は守るし仕事は真面目、さらに国を挙げて規制を緩め、外国人誘致を図っているらしく、今や東アフリカにおけるケニアの地位は落ちるばかりだなと思った。

もっともアジアにおける日本の地位も24年前と比べると、間違いなく落ちているけれど…。
この24年でアジアは見違えるほど発展した。でも、アフリカは?ケニアは…?

それでもルワンダのようにちゃんと発展している国もあるんだということを知ると、やっぱりせっかくアフリカに来るのなら、ケニアではなくてエチオピアやルワンダにしても良かったかなと思ったりもした。

やっぱり時間が足らない。

長旅がしたいと、切に思ったナイロビの初日だった。


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