ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

黒部峡谷鉄道

2022-10-24 21:15:21 | 旅行(国内)
黒部渓谷へ行って来た。

てっきり黒部ダムに行くのかと思っていたら、ちょっと違っていた。人に誘われての行き先で、付いて行くだけだと何も考えないで済むので気楽でいいが、その分、まったく気合が入らない。

黒部渓谷とは立山連峰と後立山連峰の間に刻んだ深い峡谷のことで、その狭間に黒部川が流れ黒部ダムへと続いているところ。富山県の宇奈月温泉から黒部峡谷鉄道に乗って終点のけやき平まで1時間20分、トロッコ電車に乗っていった。小さな観光用のトロッコ電車はテーマパーク程度のものかと思っていたら、客車や電気機関車こそミニサイズだが、関西電力下の鉄道会社が運行するちゃんとした鉄道だった。基本的にダムへ向かう関電の職員らが移動する為の鉄道で、その合間に観光客を乗せて走らせているような感じだった。単線なので途中駅で折り返し電車の待ち合わせを行うので、時間には正確さが求められる。毎時3~4本程度の頻度で運航しており、そのせいか乗客への案内を含め、全てにおいてきちんとしている。

インドのダージリンを走るヒマラヤ鉄道や台湾の阿里山森林鉄道に近いものがある。

終点のけやき平まで行き、ここからツアー開始。皆でヘルメットをかぶり、関電の職員に先導されてトンネル内を歩いていく。けやき平からその先は地系が険しく鉄道が引けなかったため、ここから機関車や客車や荷物車を竪坑エレべーターで200mの高さまで運び、さらにそこからトンネルにレールを引き、その先のダムへ人や資材を現在も運んでいる。昭和10年には完成して現在の姿になったというから、当時の人海戦術を思うと相当な難工事だったのが想像できる。20年前に紅白に出場した中島みゆきが生で歌ったのがこのトンネルということで、関電の職員が大きく引き伸ばした写真を見せてくれた。今回はこのエレベーターに乗り、その手前まで行ってきた。

ぼけーと見物していても、85年前にすでにこんな大工事をやってのけた日本の技術力に感動しないわけがない。現在進行形で衰退していく日本だが、まだまだやり方次第では、世界に誇る技術大国として生き残っていけるような気がしてならなかった。

帰りのトロッコ電車ですっかり体が冷え切ってしまったので、寂れかけている宇奈月温泉の温泉に浸かり復活。夕食は富山名物の押し寿司を食べる。紅葉のピークの一歩手前ではあったが、場所に寄っては所々キレイだった。すでに韓国人や欧米人の観光客の姿もチラホラ見かけた。

日本の秘境鉄道とか、そういうのでもっと売り出したら良いのにと思った。すでに知られているのかな…。どうなんだろう?
名古屋から入国して岐阜の高山へ。その後白川郷へ行き、そのまま富山へ抜け宇奈月へ。ここから黒部峡谷鉄道に乗り、その後、北陸新幹線の宇奈月駅まで戻り、東京か反対の金沢方面へも行ける。

まだまだ知らない日本がたくさんあるなと、しみじみ思った。

来月、またどこかへ行きたいな…。

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