快気分析

何か快適な気分になれるような記事にしたいです。

仕組みとアプローチ -  電源喪失で建物が倒壊するケースとは

2018-09-19 21:22:55 | 地震 津波
 電源喪失で建物が倒壊する? そんな事なんて有るのか?と言うとそれが結構有るかも知れないのです。
 一つの例ですが、それは降雪が多く融雪装置が電気式の場合で屋根への積雪が多くなった時です。
 停電になっても自家発電で対応できるなら大丈夫かも知れませんが、それなりの電力を使うので自家発電も有る程度の出力でなければいけません。
 自家発電が無く融雪装置が使えない、或いは元々融雪装置が無く雪下ろしも大変と言う状況で屋根への積雪が多くなっている場合、有る程度の地震で建物が倒壊する可能性は、積雪が無い場合に比べれば高い事は確かです。
 また仮に倒壊に至らない震度や地震波であっても、地震が頻繁に発生した場合、建物の中にいると不安で仕方なくなるケースも出て来るかと思います。
 夏ならばとりあえず庭にテントでも張って様子見とできるかも知れませんが、冬の寒い中、庭で野営するような装備で事まで果たして用意できるのか?
 そして災害や大きな地震でも無い限り、避難所は現状では開設されません。
 これからの冬、北海道に限らず、こうした試練に遭う時が将来いずれは来る地域が出て来ると思われますので対策を今から講じておく事が必要かと思われます。

仕組みとアプローチ -  北海道胆振地方中東部の地震 ミステリアスな現象を追跡してみて考えた事

2018-09-18 23:44:19 | 地震 津波
 前回書いた記事の続きです。
 北海道胆振地方中東部の地震が昼間(8時~16時とした場合)に何故この時間帯にM4以上の地震が少ないか、おそらくは気温や日照かとは思われるのですが、では地震や各種振動で同様な傾向が無いか?というとやはり有るのです。
 それはVIVAのサイトに有る地震計のRMS振幅データです。
 昼間の時間帯に振動が活発な観測点の例としては富士山が顕著です。
 北海道では胆振地方に近い樽前山の観測データでもこの傾向がやや見られる時も多いので引用します。

引用開始(一部抜粋)

http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_taru.html

樽前山観測データ

http://vivaweb2.bosai.go.jp/viva/v_datalist_fuji.html

富士山観測データ

引用終了

 尚、他の観測点でも同様の傾向がやや見られるものがいくつか有ります。
 昼間には日照、或いは気温の影響で振動が活発になる傾向が有ると言うなら、北海道胆振地方中東部の地震についても寧ろ昼間の時間帯にM4以上の地震が多くなるはずなのに、北海道胆振地方中東部の地震では実際には逆の傾向となったのは何故か?
 一つの考え方に過ぎませんが、次の様に見ています。
 このエリアの地震は地表の地震ではなく地下十キロから数十キロと言う深さの震源です。
 このような場合、地上や地表の温度による影響が短時間で震源域まで直接影響すると言う事は到底考えられず、寧ろ、地表やそれに近い地盤の温度が僅かに上がった分、地表付近が膨張気味となり膜にやや近い状況となってその膜のようなものの下を押さえつけるような効果を成している、と言う状況かと思われるのです。
 丁度、更の上で衝突してお互い上下にずれ動きかけている2枚の食パンを上からラップで覆うとややズレの動きは抑えられる、と言う事に近いでしょうか。
 この考え方で行けば確かに辻褄は合うのですが、実際にはどうなのか、と言う所です。
 これから冬になり雪が積もると、地表の温度は昼と夜とで差が今より少なくなります。
 そうしたシーズンで仮に現在と同様な地震発生源の状況なら、このエリアのM4の地震はおそらく積雪時には昼間とそれ以外の時間帯との頻度の差は少なくなるだろう、と言う事になります。
 果たしてどうなるでしょうか。

仕組みとアプローチ -  北海道胆振地方中東部の地震に現れたミステリアスな現象

2018-09-17 20:36:45 | 地震 津波
 今日も続いている北海道胆振地方中東部の地震ですが、震度7の地震が発生した9月6日はその直後の余震も多かったので今回は除外し、今月7日以降に発生したMj4以上の地震について見てみました。
 するとこうなります。
                        Mj 最大震度
2018年9月17日 2時51分ごろ 胆振地方中東部 4.7 4
2018年9月14日 17時31分ごろ 胆振地方中東部 4.1 3
2018年9月14日 9時48分ごろ 胆振地方中東部 4.3 3
2018年9月14日 6時54分ごろ 胆振地方中東部 4.6 4
2018年9月13日 1時34分ごろ 胆振地方中東部 4.2 3
2018年9月12日 18時24分ごろ 胆振地方中東部 4.3 4
2018年9月11日 19時07分ごろ 胆振地方中東部 4.2 4
2018年9月11日 4時58分ごろ 胆振地方中東部 4.5 4
2018年9月9日 22時55分ごろ 胆振地方中東部 5.0 4
2018年9月9日 3時12分ごろ 胆振地方中東部 4.0 2
2018年9月8日 18時21分ごろ 胆振地方中東部 4.2 4
2018年9月8日 16時21分ごろ 胆振地方中東部 4.0 2
2018年9月8日 1時28分ごろ 胆振地方中東部 4.0 3
2018年9月7日 22時43分ごろ 胆振地方中東部 4.5 4
2018年9月7日 13時25分ごろ 胆振地方中東部 4.6 3
2018年9月7日 7時10分ごろ 胆振地方中東部 4.1 2
2018年9月7日 4時48分ごろ 胆振地方中東部 4.1 3
2018年9月7日 4時37分ごろ 胆振地方中東部 4.1 3
2018年9月7日 1時41分ごろ 胆振地方中東部 4.2 2

これを見ると奇妙な事に気がつきます。
 地震発生時刻で昼間のものが殆んど無い事です。
 全体で19件、この内で昼間を仮に8時~16時とした場合、2018年9月7日13時25分ごろと、2018年9月14日9時48分ごろの2件しか有りません。
 1日24時間のうち、昼間を上記の8時間とした場合、1/3は昼間に該当しますので、Mj4以上の地震も1/3前後程度はこの時間帯に発生してもおかしくないのですが、たったの2件。
 そして9月7日は室蘭の天気を確認すると9月に入ってこの日だけ雨でした。
 つまり雨天の日だった9月7日の昼間の1件を除けば18件中1件しか昼間に発生していないのです。
 理由を考えたのですが判りません。
 なので今後もこの傾向が続くかどうかと言うのも判りません。
 北海道胆振地方中東部の地震に現れたミステリアスな現象です。

仕組みとアプローチ -  地震による北海道の観光ダメージ 対策は早い方が良い

2018-09-17 00:55:18 | 地震 津波
 今月発生した北海道の地震の影響ですが、次のようなニュースを見ました。

引用開始(一部抜粋)

https://news.goo.ne.jp/article/kyodo_nor/business/kyodo_nor-2018091501002183.html

北海道地震、観光損失292億円 宿泊キャンセル94万人
09月15日 22:46
 北海道は15日、最大震度7の地震が発生した6日以降、道内の宿泊施設の予約をキャンセルしたのは延べ94万2千人で、飲食などを含む観光全体の損失額は推計約292億円に上るとの集計を発表した。集計は15日時点でさらに増える見通し。
 昨年度、北海道を訪れた観光客は過去最高の5610万人で、うち宿泊客は1883万人。外国人観光客も多く地震の影響が長引けば国や道が進めるインバウンド施策にも影を落としそうだ。

引用終了

 今後地震がどうなるかによって影響は違って来るのかも知れません。
 しかし何も対策をしない場合、有る程度は影響が予想されるかも知れません。
 特にスキーシーズンに地震で雪崩が発生するリスクを観光客が気にする事は北海道に限らずスキー場が人気のエリアでは程度の差は有れ想定されるかも知れません。
 この想定に対して、「今月のような地震なんてそういつまでも続くわけじゃあなかろうし」と言う考え方もあるかも知れませんが、今後同規模かそれ以上の地震が発生する確立はゼロでは有りません。
 そして仮に被害が殆んど無いような地震しか発生しなかったとしても、北海道への旅行やスキーを考えている外国人に有る程度の影響を与えるかも知れません。
 何故なら外国人はインターネットでEMSCとかUSGSなどを見て北海道の地震の状況を把握し、それから日本に来るか来ないかを判断するケースが少なくない、と考えられるからです。
 それで例えばEMSCを使い、HOKKAIDO, JAPAN REGION、かつM5.5以上で検索をかけると2012年以降だけでこんなに出て来ます。

引用開始(一部抜粋)

https://www.emsc-csem.org/Earthquake/?filter=yes

2018-09-05 18:08:00.4 42.71 N 142.06 E 30 6.6 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2018-05-17 18:42:10.3 42.76 N 145.48 E 10 5.8 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2018-04-24 08:53:21.0 43.32 N 145.74 E 80 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2018-01-24 10:51:22.5 41.10 N 142.35 E 60 6.2 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2017-09-10 08:44:24.9 41.84 N 142.82 E 47 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2017-03-07 16:08:19.4 41.52 N 142.05 E 60 5.7 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2016-01-14 03:25:33.6 42.07 N 142.67 E 50 6.6 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2016-01-11 17:08:02.7 44.48 N 141.12 E 227 6.1 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2015-06-08 06:01:09.6 41.54 N 142.05 E 50 6.0 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2014-10-11 02:35:45.9 41.07 N 143.16 E 10 6.0 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2014-08-10 03:43:16.3 41.25 N 142.27 E 30 6.0 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2014-07-08 09:05:23.7 42.70 N 141.47 E 10 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2013-11-15 02:00:35.0 41.51 N 142.15 E 52 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2013-07-16 14:09:27.0 43.06 N 145.45 E 40 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2013-02-02 14:17:34.0 42.79 N 143.17 E 100 6.9 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2012-08-25 14:16:15.0 42.50 N 142.94 E 40 5.9 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2012-05-23 15:02:27.0 41.43 N 142.01 E 60 6.0 HOKKAIDO, JAPAN REGION
2012-03-14 11:40:17.0 41.00 N 144.83 E 10 5.5 HOKKAIDO, JAPAN REGION

引用終了

 無論、2011年以前にも多数発生しているので同じ検索条件で見ればすぐにわかります。
 今回の地震は確かに震度が大きく、被害も大きかったのですが、マグニチュードの面だけでみれば北海道で多々発生する地震の一部に過ぎません。
 来日を考えている外国人で震源の詳細や地震のメカニズムなどまで調べてリスクを考えてから日本観光に来るか来ないかを判断する人などあまりいないと思います。
 そうすると、通常のペースかそれ以上でM5.5とかそれ以上の地震が発生すれば、それはやはり北海道への観光は敬遠する、と言う判断になるケースも少しは増えるかもしれない、と言う事です。
 しかしまだ冬が訪れていない今からなら、雪崩対策強化などを先手で行い、今回の地震で犠牲となった方で山崩れや土砂崩れ以外が要因となったケースは少なく、棚などが倒れて下敷きになって亡くなったケースが少し有りましたが、両要因共に回避策は比較的容易である為、これらの対策を計画、実施し、更にこれらの実施状況などをネットやメディアで十分に記載する事で、ダメージはいくらかでも少なく出来ると考えています。
 まだ晩秋は先。今からでも遅くはありません。



仕組みとアプローチ -  沖縄本島近海でやや目立つ地震が多発

2018-09-16 19:22:46 | 地震 津波
 沖縄本島近海でやや目立つ地震が多発しました。
 このエリアでM5.5以上の地震で去年最後に発生した以降のものはEMSCで次の通りです。
 尚、値はEMSCですのでMwです。

引用開始(一部抜粋)

https://www.emsc-csem.org/Earthquake/?filter=yes

2018-09-15 16:24:34.6 26.61 N 129.56 E 2 5.6 RYUKYU ISLANDS, JAPAN
2018-09-15 08:05:28.1 26.66 N 129.60 E 1 5.6 RYUKYU ISLANDS, JAPAN
2018-09-15 04:40:19.5 26.69 N 129.59 E 10 5.5 RYUKYU ISLANDS, JAPAN
2018-09-15 00:08:21.0 26.73 N 129.66 E 10 5.8 RYUKYU ISLANDS, JAPAN
2017-11-23 18:02:35.5 27.18 N 130.35 E 10 5.5 RYUKYU ISLANDS, JAPAN

引用終了

 今年7月9日の記事、サブタイトル「台風8号 通過前後で気になる沖縄方面の地震空白期間」で既に指摘していた通りでそろそろかと言う意識が出始めてから2ヶ月以上経た後の発生でした。
 これも既に記事にしていますが、8月下旬以降にバヌアツでM6.6、ロイヤルティ諸島エリアでM7.1、ケルマディック諸島エリアでM6.9と目立つ地震が次々と発生しており、仮に傾向則に対応したとすれば、今月の北海道胆振東部の地震、そして今度の沖縄本島近海の地震も理解できます。
 傾向則に対応する地震はこれで終了なのか?それとも未だこれからどこかで有るのか?と言うのはわかりません。
 ただ以前から何度も書いている通り、日本を含む有るエリアではMw7以上の地震についての空白期が2016年4月の熊本地震を最後に既に約2年5ヶ月も続いている、と言う事はここで再度書いておきたいと思います。
 今月発生した北海道胆振東部の地震は震度が7のエリアは有ったもののMwは7に至っていないのです。