久し振り、映画のハシゴ。
週に3日は呑み歩くけど、体力経済力の問題がはだかりハシゴ酒は滅多にしない。
そんなわたくしが一時間のインターバルもとらないで映画を観たのだから、それはそれはとても疲れてしまったのです。
ロクヨン 64 前編
原作も面白い。ピエール瀧演じたNHKのドラマも重厚で面白かった。
この映画、監督に若干不安はあるけれど、長尺の作品には定評あるし役者は贅沢にジャブジャブ使っている。佐藤浩市じゃ原作のキモになってる父娘の確執が説得力無くなると心配していたが、そこの所は触れていなかった。深みと言う観点からすれば物足りないけれど、この物語を初めて知る人にとってそれほど重要な事では無いのだろう。父親が娘を失う事の焦りと絶望感さえ共有出来ていれば、細かなディテールを端折ることは有りだ。
前編を観ただけでも重厚なつくり方がこの作品に合っていることがわかる。物語が幼女誘拐殺人事件を発端にしているのだから、軽々しい画じゃ釣り合いが取れない。わたくしの郷里を舞台にしているので、その土地の風土が微妙に伝わってくるのが嬉しい。「クライマーズハイ」でも方言や県民性がチラチラ見え隠れしていたので、今後も横山秀夫原作が映画になるのは喜ばしい。
早く後編が観たくなる映画らしい映画だ。
海よりもまだ深く
「歩いても 歩いても」の続編とは言えないが、主人公の名前が良太で、演じるのが阿部寛とその母が樹木希林であれば関連性を期待してしまう。題名の由来も「歩いても・・・」が、いしだあゆみのブルーライトヨコハマの歌詞からとっていたが、本作はテレサ・テン別れの予感からの流用であるところも洒落ている。
母息子の関係、息子元嫁の関係、姑元嫁の関係、息子孫息子の関係、姉弟、姉の連れ合い、姉の娘・・・・
家族とはなんて深く複雑なんだろう。
一貫して家族を描いてきた是枝監督の真骨頂だけど、興業的には難しい。小津も山田も日本の天才作家はこの深く複雑な家族というコミュニティに拘ってきた。日本人にしかわからない日本人らしい家族の物語をこれからもずっと観続けていきたい。それが二人の偉人の様に、結局世界の人々に通ずるメッセージになるのだろう。
週に3日は呑み歩くけど、体力経済力の問題がはだかりハシゴ酒は滅多にしない。
そんなわたくしが一時間のインターバルもとらないで映画を観たのだから、それはそれはとても疲れてしまったのです。
ロクヨン 64 前編
原作も面白い。ピエール瀧演じたNHKのドラマも重厚で面白かった。
この映画、監督に若干不安はあるけれど、長尺の作品には定評あるし役者は贅沢にジャブジャブ使っている。佐藤浩市じゃ原作のキモになってる父娘の確執が説得力無くなると心配していたが、そこの所は触れていなかった。深みと言う観点からすれば物足りないけれど、この物語を初めて知る人にとってそれほど重要な事では無いのだろう。父親が娘を失う事の焦りと絶望感さえ共有出来ていれば、細かなディテールを端折ることは有りだ。
前編を観ただけでも重厚なつくり方がこの作品に合っていることがわかる。物語が幼女誘拐殺人事件を発端にしているのだから、軽々しい画じゃ釣り合いが取れない。わたくしの郷里を舞台にしているので、その土地の風土が微妙に伝わってくるのが嬉しい。「クライマーズハイ」でも方言や県民性がチラチラ見え隠れしていたので、今後も横山秀夫原作が映画になるのは喜ばしい。
早く後編が観たくなる映画らしい映画だ。
海よりもまだ深く
「歩いても 歩いても」の続編とは言えないが、主人公の名前が良太で、演じるのが阿部寛とその母が樹木希林であれば関連性を期待してしまう。題名の由来も「歩いても・・・」が、いしだあゆみのブルーライトヨコハマの歌詞からとっていたが、本作はテレサ・テン別れの予感からの流用であるところも洒落ている。
母息子の関係、息子元嫁の関係、姑元嫁の関係、息子孫息子の関係、姉弟、姉の連れ合い、姉の娘・・・・
家族とはなんて深く複雑なんだろう。
一貫して家族を描いてきた是枝監督の真骨頂だけど、興業的には難しい。小津も山田も日本の天才作家はこの深く複雑な家族というコミュニティに拘ってきた。日本人にしかわからない日本人らしい家族の物語をこれからもずっと観続けていきたい。それが二人の偉人の様に、結局世界の人々に通ずるメッセージになるのだろう。