とうとう40年以上に渡る物語に終止符が打たれ、淋しさもあるけどなんだかホッともしているんだ。
思えば高校二年生の夏休み、前橋の小さな映画館で出会った宇宙を舞台にした活劇が、還暦間近になって終演するとは思いもよらなかった。わたくし世代はこの時代的環境に感謝しなければならない。
もう既にルーカスの意図したものではないけれど、これだけ世界の人々に愛されたのなら仕方ない。様々な思惑も含んでの大団円なんだ。
率直な感想として、大河ドラマ化した事で少々お話が複雑になり過ぎた。レンがソロとレイアの息子でベーダーの血を引き継ぐフォースの力を有しているのはいいとして、レイの出自がそうだったとは些か突飛で違和感があった。旧三部作(Ⅳ〜Ⅵ)と呼ばれる挿話ほど熱心に観ていなこともあるけど、マスターであるルークとレイの師弟関係にも印象が薄い。キャリー・フィッシャーがあんなことになっちゃたからか、クレジットも一番になり主役の扱いに格上げされちゃった。スカイウォーカー家の母としての落し前をキッチリ付けての去り際はカッコ良かったし、泣いちゃったから満足しているんだけどね。なんだかレイアの物語みたい(レイアもスカイウォーカー家だからいいか)。
中盤、レイが名前を問われて「ファミリーネームは無い。ただのレイ」と答えるシーンが、ラストにはファミリーネームを堂々と答えるところも号泣ポイント。わたくしはそれだけで40年以上のお付き合いに納得してしまった。ありがとう。
ディズニーのことだから姿形を変えた新たなスターウォーズが登場する事だろう。それはそれで楽しみだけど、少年期青年期を経て今まで付き合ってきたわたくしのスターウォーズには成り得ない。なんだか、一つの時代が終わった事を実感している。