映画と渓流釣り

物忘れしないための処方箋

今、トットちゃんが伝える事

2023-12-13 19:15:00 | 新作映画

それは、「あのね」を映画館で聴きたいと思って観たのだけれど
齢卒寿を迎えた黒柳徹子という人物の造形を知るにはうってつけのコンテンツでもあった
あれだけのベストセラーであっても、実はわたくし読んでいない
数年前に文壇を賑わせた火花も読んでないように、芸能人が書く小説を信用していないこともある

未読であっても、黒柳徹子の言動を知っていると、トットちゃんという少女がどの様に戦時を生き抜いていたのかがわかるような気がしていた。そして、映画は小説とは違うのかもしれないけど、思い描いていた通りの女の子がいたのだ

書かれた小説は40年以上前らしい
あの当時、多様性なんて言葉は誰も使わなかった。似た言葉を探すとすれば、変わり者がピッタリかもしれない
トットちゃんは変わり者。1980年の頃でさえそう形容されるだろうから、戦時中(今からザッと80年前)には充分問題児として扱われて然るべきだろう

時は流れ、トットちゃんの魅力は2023年の現代でようやく感受できる。そんな多様性が尊ばれる時代になった今だからこそ、映像化された意味があると思う
もう一人の主人公である校長先生。どの時代にも優れた教育者はいるのだろうけど、トットちゃんがトモエ学園で出会った校長先生の怪物的な教育方針は真似できないし、寸分違わず嵌ったパズルの様に会うべくして出会った師弟なのだろう

羨ましい

さて、少し下調べをしたのだが、トットちゃんの声を演じたのは7歳の 大野りりあなちゃんという少女だというのに驚いた。プロの声優だと思っていたから、今後どんなふうに大きくなっていくのか楽しみ


オマケでもらった あのね 歌詞カード
映画にぴったりな優しく包み込まれるような温もりある言葉
此方も天才だ