むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『卵の緒』瀬尾まいこ(新潮文庫)

2020年12月02日 | 読書
坊っちゃん文学賞受賞の表題作と、もう一本の短編が読めます。
どちらも、人を好きになるとはどういうことか。
無償の愛とか、人を愛するとはどういうことかが疑似体験できる秀作です。
登場人物は、そっけないけど、ほんとうの愛を知っている人たちです。
だから、押しつけがましくなくて清々しい読書感が残ります。
さて、わたしがこの本から感じた「愛」って何? と言うことですが、一言で言って「自立した愛」です。
その人が好きで好きでたまらなく愛しているのだけど、もし、その人がいなくなってしまっても、それはそれで変わらずに生きて行ける状態ですね。
まったく、その人に執着がないのだけど、愛しているのです。
これが、本物の愛ですな~。

コメント
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