むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『少女地獄』夢野久作(青空文庫)

2022年07月01日 | 読書
いきなり、『ドグラ・マグラ』を読んで精神に異常をきたすのも困るので、『少女地獄』を読んでみました。
『少女地獄』は、3編の独立した短編からなっています。

「何でもない」
自分を演じるためにウソをつきまくる女の話です。
現在で言うところの演技性パーソナリティー障害。
魅力ある少女として書かれており、だまされた方も、憎めないくらい面白く自己を演出していく過程が奇妙です。
最後は、ウソがばれて演じきれなくなりこの世を去ってしまいます。

「殺人リレー」 
飽きると女を殺してしまう男を殺そうと企む女の話。
悪のバス運転手VSバスガイドの構図は面白い。

「火星の女」
焼死体で見つかった少女が行なった復讐劇の顛末。
地球人離れした運動能力が火星人級なのでした。

どれも、すごい女性が活躍して滅んでいくお話しです。
癖が強いですが、個性的な短編集になっていました。


コメント (2)
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