むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『こぶしの上のダルマ』南木圭士(文春文庫)

2023年11月12日 | 読書
毎年、秋が深まってくると読みたくなる作家さんです。
信州の枯葉の道を行くがごとく、静かに流れる時間を感じることができます。
私小説風の短篇が連なって構成されていて、人生でほんの1年程度いっしょに住んでいたおばさん(お婆さん?)のおぼろげな記憶からはじまり、身の回りの些細な出来事を交えながら進んでいきます。
そんなことを読んで何が面白いわけでもないですが、一人の人の自分とはまた別な人生を疑似体験できることは、人間の深さを作る上で大切なことだと気づき始めた自分がいます。

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