『蘭菊の狐』の続編となっていますが、キャラクターがスライドしているだけで、雰囲気はまったく別物です。前作にあった村八分や狐憑きのような古い田舎の闇を描くこともなく、エンターテインメントに徹しています。
前作のズッコケ三人組、年寄でドジばかりの掏摸、サイコロ賭博が廃れ仕事がないツボ振り、運び屋の女と寝て首になった元刑事が、中国の機密文書を擦ったばかりに諜報機関に追われます。諜報機関も公安の息がかかったD機関、KGB(ソ連の秘密警察)に雇われたX機関、台湾の諜報組織V局員の超絶美女の6人衆が絡んでさあ、たいへん。
しまいには、山奥に隠れ住む美男・美女の武闘家村まで加わり、乱闘しながらエッチし放題の御乱交ときました。
とにかく、アクションとエッチの連続で、しかも、SM、ホモ、レズのオンパレードとくれば、もうエロスを通り越してギャグの域に達しています。
読む必要はありませんし、読んでも何も得られません。
フロイト式にいえば、エスの解放としての祭りであります。
読み終わった後に、祭りの後のガランとした空を見上げているような清々しい気分になれました。
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